中国海軍所属空母が日本の接続水域に初めて一時侵入。中国「中国側の関係する活動は中国の国内法と国際法に符合するものだ」
防衛省統合幕僚監部が「海上自衛隊は、令和6年9月17日(火)午後7時頃、中国海軍クズネツォフ級空母「遼寧」(艦番号「16」)及びルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦2隻(艦番号「120」及び「123」)の計3隻が、魚釣島(沖縄県)の北西約210kmの海域において航行していることを確認した」と発表(参考)。
防衛省は18日、中国海軍の空母「遼寧」が同日未明に沖縄県の与那国島と西表島の間を初めて通過し、日本の接続水域に一時的に入ったと発表した。中国の空母が接続水域を航行したのも初めて。外務省の岡野正敬・事務次官は中国の呉江浩(ウージアンハオ)・駐日大使に「深刻な懸念」を伝え、状況の改善を強く求めた。
遼寧は17日午後7時頃、尖閣諸島・魚釣島(沖縄県)の北西約210キロの海域で確認された。(中略)
中国軍は8月下旬、情報収集機による初の領空侵犯をしたり、測量艦による領海侵入を行ったりするなど日本周辺で動きを活発化させている。こうした動向も踏まえ、防衛省統合幕僚監部は「日本及び地域の安全保障環境の観点から今般の事案は全く受け入れられない」としている。
中国外務省の林剣(リンジエン)副報道局長は18日の記者会見で、遼寧が日本の接続水域内を航行した事実には言及せず、「中国側の関係する活動は中国の国内法と国際法に符合するものだ」と主張した。
中国は、日本の防衛費増額や北大西洋条約機構(NATO)との連携強化などに不満を表明している。日本に対する軍事的挑発を繰り返す背景には、こうした動きをけん制する狙いがあるとみられる。
【中国海軍艦艇の動向について】
17日(火)午後7時頃、中国海軍クズネツォ フ級空母「遼寧」(艦番号「16」)及びルーヤンIII級ミサイル駆逐艦2隻(艦 番号「120」及び「123」)の計3隻が、魚釣島(沖縄県)の北西約210… pic.twitter.com/UX1aS6eYSn— 防衛省統合幕僚監部 (@jointstaffpa) September 18, 2024
中国海軍所属空母が、与那国島と西表島との間の海域を航行したことを確認したのは初めてとのこと。領空侵犯もあったばかりで、中国が日本の対応を探っているような気がしてならない。記事では日本の防衛費増額やNATOとの連携強化へのけん制の可能性を指摘しているが、中国の測量船の領海侵犯もあったばかりで、中国が戦争準備を急いでいるのではないか?との指摘もある。
もはやいつもの遺憾砲や「深刻な懸念」表明だけで中国が止まらないことは明白。外務省が期待できない中、自衛隊は、引き続き警戒監視・情報収集を実施している。
東京国際大学国際戦略研究所准教授・山口亮氏のコメント。