村上総務相、アベノミクスについて「評価されていると承知している」に立憲議員「持論を封印は残念。政府自民党の伏魔殿ぶりがここにも」⇒現実を直視しただけでは?民主党政権も同じだったのでは?
村上誠一郎総務相は7日、衆院代表質問で安倍元総理の経済政策「アベノミクス」について「デフレでない状況をつくり出し、GDP(国内総生産)を高め、雇用を拡大したと評価がなされている」と述べた。立憲民主党の野田佳彦代表への答弁。
村上誠一郎総務相は7日の衆院本会議の代表質問で安倍晋三元首相の経済政策「アベノミクス」について「デフレではない状況をつくり出し、GDP(国内総生産)を高め、雇用を拡大したとの評価がされている」と述べた。
村上氏は安倍氏を「国賊」と呼び、1年間の党役職停止処分を受けた。今月の総務相就任の際には「(安倍氏の)遺族に謝罪した。もう終わりで」と釈明していた。
メディア各社は「アベノミクスを評価」と報じているが、野田代表は「総理は、従来アベノミクスに対して批判的な立場をずっととらえていた。金融政策も利上げの必要性を主張し、正常化を志向していたと思うが、最近総理の言動に相当のブレがでている。だからマーケットも荒れている」「アベノミクスをどのように清算していく考えか、新たな共同声明を取りまとめる考えはあるのか」と石破首相に質問。野田代表は村上総務相にも同じ質問をし、村上総務相は「経済財政政策の評価については内閣府の担当になっているが、アベノミクスについては、これまでのデフレではない状況を作り出し、GDPを高め、雇用を拡大したと評価がされているものと承知している」と答弁。(参考)
つまり、「アベノミクスが評価されていると承知している」と、村上総務相が直接評価した訳ではないことは指摘しておきたい。しかし、かつてアベノミクスを批判していた村上総務相が責任のある立場になって、やっと現実を直視しだしたのだと思う。
村上総務相の発言を受け、立憲民主党の杉尾秀哉参院議員はXに「自民党で正論を吐き続けた数少ない政治家の一人として、私もよく存じ上げ、共感を寄せて来た村上誠一郎氏。持論を封印した答弁は残念としか言いようがないが、答弁書を読み上げる村上氏の表情やしぐさには複雑な内面が垣間見えた。まさに政府自民党の伏魔殿ぶりがここにも」とコメント(参考)。
自民党内からの圧力によって変節したと言いたいようだ。確かに衆院解散については党の意向が強かったのだろうが、政策・公約については民主党政権も同様の現象が起きていたではないか?沖縄の基地問題や消費税など、自民党の政策を批判して現実的でない公約を掲げたが、政権奪取すると結局は覆していた。
責任のない立場で好き勝手な主張をしていても、責任ある立場になると現実を見なければならない。それは仕方がないことだし、国を動かすからには当然のこと。
石破首相も村上総務相も、過去の主張は捨てて、しっかり現実を直視し政権運営を行ってもらいたい。ただし、変節との批判は事あるごとに上がるのは覚悟しておいて欲しい。