沖縄県ワシントン事務所の問題、県議会自民党が玉城県政追及へ⇒県議「(これまでは)与党多数で振り切ってきたのですが、県議選で野党多数となったので、調査の質量が上がり様々なことがわかってきた」
沖縄県が米国に営業実態ない株式会社を設立していた問題で、読売新聞に続いて産経新聞も取り上げた。
県議会自民党は、この問題について県政を追及していく方針とのこと。
米軍基地問題を解決するため沖縄県が米国に設立した「ワシントン事務所」の先行きに暗雲が垂れ込め始めた。営業実態のない株式会社として事業登録され、駐在職員の就労ビザ(査証)を取得する際に事実と異なる書類を米政府に提出していたことが判明したためだ。県議会多数派の自民党会派は「虚偽申請だ」と問題視しており、26日に開会する11月議会で玉城デニー県政を追及する方針だ。
■前知事肝入りで設置
ワシントン事務所は約10年前の2015(平成27)年4月、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対していた翁長雄志前知事の肝いりで設置された。県によると、米国務省から「非営利目的の事業者設立は不適当だ」との見解が示されたため、米国の弁護士の助言を得て、県が100%出資する「株式会社沖縄県ワシントン事務所」として設立されたという。
現地に常駐する県職員のビザを取得する際、県側が肩書を「社長」などとして申請。米移民局に提出した資料には«沖縄県から直接雇用されることはない»«株式会社が雇用を管理している»などと記載していたが、実際は県職員の身分を有した公務員のままだった。
県幹部は「株式会社として登録するために必要な記載だったが、米国法に基づいて申請しており、行政組織として堂々と虚偽の申請をするとは考えにくい」と強調するが、「どういった認識で申請したのか。経緯を確認しているところだ」とする。
■費用対効果を疑問視する声も
事務所は、玉城知事の訪米時に案内役を担うほか、米国政府関係者との意見交換を通じ、県の主張を米側に直接伝える役割を負う。ただ、運営経費は人件費も含めると年間約1億円で、保守系県議からは費用対効果を疑問視する声も上がる。
6月の県議選で、玉城知事を支持する「オール沖縄」勢力が大敗し、保守系勢力が16年ぶりに過半数を奪還。自民党県連幹部は「以前はわれわれが指摘しても県は『問題ない』と言うのみだった」と振り返り、「県議選で潮目は変わった。(県には)資料を洗いざらい出してもらう」と息巻く。自民党会派は事務所閉鎖も視野に攻勢を強める構えだ。
玉城知事は10月31日の定例記者会見で「きちんと説明できるように調査しているので時間をいただきたい」と述べたが、26日に開会する議会では事務所の存廃問題も議論されそうだ。
自民党の新垣県議によると、この問題について、以前から指摘されていたが、与党多数の時は有耶無耶にされてきた。しかし、県議選で野党多数となったために、調査の質量が上がり白日の元に晒されたということらしい。
我々、沖縄自民党は2015年の設立時からこの事務所は問題だと言ってきました
それを当時の与党多数で振り切ってきたのですが、今年の6月の県議選で野党多数となったので、調査の質量が上がり様々なことがわかってきた経緯があります
やはり議会は数がものを言います! https://t.co/Z81uFiYr2G— 新垣よしとよ 沖縄県議会議員(自民党) (@yo4104) November 19, 2024
ワシントン事務所の予算について「事務所家賃や弁護士・会計士費用なども含むコンサル業者への委託料として約7000万円を予算計上。駐在職員の給与など約3000万円と合わせて、年間経費は約1億円に上る」とのこと(参考)。
こういった報道は、沖縄メディアが率先して報じるべき。
沖縄県ワシントン駐在について、県は「沖縄県は、沖縄の米軍基地問題の解決を米国政府や米国連邦議会などに直接訴えるため、平成27年(2015年)から米国のワシントンD.C.に駐在を配置しています」と説明している(参考)。反米軍基地のロビー活動の拠点のようなもの。
ネットの反応
場合によっては大きな国際問題に発展しかねないかと思います。