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防衛局が沖縄県にガードレール設置を求めるも、県の対応がまさかのラバーポール設置で、防衛局激怒「事故の状況や背景を無視したもの」
辺野古ダンプ事故を受け、防衛省沖縄防衛局は沖縄県に対し、安全対策の強化として、ガードレール設置を求めてきたが、県の対応は驚くことにラバーポールを設置したという。
ガードレール設置は、事業者側が事故前から幾度も県に要請していた。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が昨年6月、ダンプカーに巻き込まれて死亡した事故を巡り、防衛省沖縄防衛局は12日、沖縄県に対し、改めて現場の安全対策を強く要請した。県は今年1月、柔らかい材質でできたラバーポールを設置したが、防衛局は「ラバーポールでは妨害行為を防止できず、事故の状況や背景を無視したもの」と批判している。
防衛局は昨年8月と11月にも、玉城デニー知事宛ての要請文を提出。「不誠実な対応に終始している」と県の姿勢を強く批判していた。
防衛局によると、ガードレールの設置を強く求めていたのにもかかわらず、県は今年1月18日、事故現場となった名護市安和(あわ)の桟橋出口付近の歩道にオレンジ色のラバーポールを設置した。
防衛局は要請文書で「事故は作業を妨害する者が警備員の制止を聞かず、進行中のドラックの前方車道上に出たことに起因している」と指摘。柔らかい材質のラバーポールを設置した県に対し、「事故の背景を真剣に考慮しているとは到底考えられない」と苦言を呈した。
事故を巡っては、事業者側が事故前から「抗議者が事故に巻き込まれないようガードレールを設置してほしい」と何度も要請し、玉城知事も把握していたのに、県が「歩行者の横断を制限することになる」として認めてこなかったことが判明している。
ラーバーポールは「車線分離標」を指す名称。
(警備員が死亡した事故現場に沖縄県が設置したオレンジ色のラバーポール 出典 産経新聞Ⅹ)
メーカーによると「車線分離標」とは、『道路の車線と車線(または歩道と車道)を分離し自動車が安全に通行するために設置されるポール状の交通安全施設です。主に道路の中央線や合流部に設置され、車線のはみ出しや無理なUターン・横断などを防ぎます。反射シートを備えているものが多くヘッドライトの光を反射するため、中央分離帯の先端に注意喚起のために設置されたり、路肩に連続設置され視線誘導標として使用されることもあります。車に踏み付けられても元の形に復元できるよう、復元性の高い素材や構造となっていることが特徴です』とのこと(参考)。
皆さんもよく見ると思うが、ゴム系のものを使用している製品が多く、人の手でも簡単に折れ曲がる。
一方で、防護柵は「道路での防護柵の設置の主目的は、進行方向を誤認した車両の路外逸脱防止、車両乗員の傷害や車両の破損の最小化、逸脱車両による第三者への人的・物的被害の防止、車両の進行方向復元である」歩行者自転車用柵「この柵は歩行者等が路外または車道に転落を防止すること、横断禁止区間などで歩行者等がみだりに横断するのを防止することを目的に設置される」とある(参考)。
次に、ラーバーポールと防護柵を比較。
ラバーポール
ガードレール
ガードパイプ
素材もそうだが、決定的に違うのは、防護柵には支柱だけでなくビームがあり、歩行者の通行を妨げている。対してラバーポールは通行し放題。
比較すればラバーポールが防護柵でないことは明らか。
それはそうだ。ラバーポールは、車線の位置を分かりやすくして、正しい進路を示す存在として機能しており、Uターン禁止の場所ではUターンを抑止する目的。ドライバーが車線などを視認しやすくするもので、そもそもの目的が違うのだから。
県の土木建築部はラバーポールと防護柵の目的の違いを理解していないのか?まさかそんなことはあるまい。だとしたらもっと上からの指示だろうか?
死亡事故が発生しながらもこのような対応しかとらない沖縄県。「とりあえず対応はしました」と言わんばかりのやっつけ仕事。俗に言う手抜き工事で、あまりにも馬鹿にした対応だ。人命よりも反対活動優先か?と疑いたくなる。防衛局が激怒するのも当然。県民も玉城県政に怒るべきではないか。