
【割れる立憲】枝野氏発言を重鎮も批判。小沢氏「意見の違うやつは党を出て行けということだ。そういうことは言ってはいけない」
立憲民主党の枝野幸男元代表「減税論はポピュリスト」発言を巡り、野田佳彦代表が「ポピュリストとは思わない」と否定したのに続き、党の重鎮である小沢一郎議員も「意見の違うやつは党を出て行けということだ。そういうことは言ってはいけない」と批判した。
立憲民主党の小沢一郎衆院議員は15日、枝野幸男元代表が党内で広がる消費税減税の主張に「減税ポピュリズムに走りたいなら別の党をつくるべきだ」と発言したことについて、「意見の違うやつは党を出て行けということだ。そういうことは言ってはいけない」と批判した。国会内で記者団に語った。
小沢氏は「多くの仲間や党員、国民に対しても非常に傲慢な印象を与える。みんなで議論しようという雰囲気の中で、挑発的にケンカをふっかけたみたいになっている」と指摘。「世間の雰囲気はそういう(減税の)傾向にある。各野党が減税を言い、自民党まで(減税を)やるかもしれない。立憲だけが『減税しない』と言うことで、この党の存立が図れるのか」と訴えた。
枝野氏の発言を巡って、国民民主党の玉木雄一郎代表は「政策としてポピュラーだ。国民のニーズを反映して政治が動くのはポピュリズムでも何でもない」などと反論した(参考)。
党内外から反論又は批判を受けた枝野氏。
枝野氏は消費税を巡って、周囲に「野田氏が減税にぶれれば反主流派に回るが、ぶれなければ徹底的に支える」と話したという(参考)。朝日新聞の報道でも『枝野氏が10日、国会内で野田氏に「ぶれないでください。ぶれなければ支え続けます」と伝えた。野田氏は「大丈夫」と応じたという』とあった(参考)。
しかし、実際は党内の減税派の士気が上がり、執行部に圧力をかけているそうで、野田代表も慎重な姿勢を取らざるを得ない状況のようだ。
党内が減税か否かで割れる中、野田代表は「私自身は活発な議論があってしかるべきだと思います。でもその上で一定の時期が来たならば結論を出して、決まったら皆さんに従っていただく、そういう政治文化を作っていきたい」と語っていた(参考)。減税が主流となったとき、枝野氏は鞘を納めることは出来るだろうか。創業者でありながら執行部に反逆し、党を割って出ていく羽目になるのだろうか。その逆も然り。減税派は大人しくなるだろうか。
参院選を前に野田代表の頭痛の種になってしまったようだ。
自民党も似たような現象が起きている。減税をする気がない森山幹事長に対して、高市前経済安全保障担当相などが減税の必要を訴えている。ただ、立憲とは違い、「意見が違うなら出ていけ」ということには今のところなっていない。
この様に党内で意見が割れるほど重要なテーマ。国民も注目している。しっかり議論を積み重ね、国民にとって最適な政策を導き出してほしい。