
小川幹事長「備蓄米の安値放出は問題の根本解決になっていない」⇒減反政策廃止にも言及しているけどそっちはスルー?
立憲民主党の小川幹事長が、備蓄米の店頭価格5キロ2000円を目指す小泉農相の方針を批判。
小泉農水相が備蓄米の店頭価格5キロ2000円を目指す方針を表明したことを巡り、立憲民主党の小川幹事長は25日、「安値で放出すれば安く売られる可能性はあると思うが、問題の根本解決にはなっていない」と述べた。
島根県出雲市で講演した小川氏は、米価高騰を巡り、「備蓄米を5キロで2000円はいいが、国民の税金で買い取った米で、万一の際に備える米だ」と強調した。
そして、「極めて破格の安値で放出すれば、その米だけ安く売られる可能性はあると思うが、問題の根本解決にはなっていない」と指摘した。
小川氏は、米の生産調整の政策や生産コストの高騰を挙げ、さらに、「田んぼがどんどん宅地に変わり、農家は後継者がなく高齢化し、つくってもつくっても赤字という状況を放置してきた。日本の農政のおかしさが根本にある」と述べた。
また、「日本の農業そのものが持続可能であるのかという大きな問いが立てられた局面だと感じている」として、農政の抜本改革も視野に入れた議論が必要との認識を示した。
一方、江藤前農水相の辞任を巡っては、「野党が一丸となれば農水相不信任決議案を可決させる力をすでに持っていて、政権としては、より自らに厳しく真摯に反省し、行動で表さなければならないという現実を突きつけたということでもある」と述べた。
確かに「備蓄米を5キロで2000円」は一時的な措置かもしれないが、少なくとも現在困窮している国民は助かる。
小泉農相は短期的対策と並行して長期的対策を考えているようだ。小泉農相は「なかなか(コメの)不足感ありますから、具体的な新たな取り組みをしなければならないということで、もう減反(政策)をやめるんだと」「今この局面で大事なことは組織・団体に忖度しない判断をすること」と、農政ではタブー視されている減反廃止に言及したという。(参考)
備蓄米の価格だけ抜き出して批判するのは印象操作だ。
また、「備蓄米だけ安くなる可能性」というのはごもっともな指摘。しかし、もしも一般のお米の店頭価格が投機的な動きの影響であったとしたら、備蓄米が安い価格で出回れば、かつてのアベノマスクのようにそれを潰す効果が期待できる。
小泉農相は自民党農林部会長だった2016年に農協改革の議論を先導したが、JA全農の反発にあい、骨抜きにされた経緯がある。今度は意欲だけでなく、実行して欲しいところだ。今のところどこまで期待できるか予測不能の小泉農相だが、今は期待するしかない。
小川氏は「万一の際に備える米だ」と呑気なことことを言っている。小川幹事長は上流なのであまりコメの高騰が家計にのしかかる影響がパッとしないかもしれないが、一般の消費者にとってコメ高騰は非常事態だ。特に育ち盛り食べ盛りのお子さんがいる家庭にとっては大ダメージだ。まさに今が万が一の時だと思う。