
【知財流出】高級かんきつ「紅プリンセス」も中国へ?問われる現行法の限界とスパイ防止法の必要性
日本の高級かんきつ「紅プリンセス」の苗木が中国に流出した疑いが浮上した。毎日新聞の報道によると、中国の大手通販サイトで同品種を指す「愛媛48号」の名で果物が販売されているのが見つかった。日本側はシャインマスカットの教訓を生かして早期から中国での品種登録を進めていたが、認可が下りる前の「空白の期間」を突かれた形だ。ネットやSNSでは「また日本ブランドが盗まれた」と怒りや落胆の声が広がっている。
開発初期を狙った流出の謎
今回の流出劇には二つの大きな謎がある。一つ目は、日本での本格販売開始の直後にもかかわらず、なぜすでに中国で育成されているのかという点だ。開発段階の試験栽培など、極めて初期の段階で苗木が持ち出された可能性が極めて高い。二つ目は、現行法の限界だ。種苗法が改正されたものの、認可前の法的強制力は弱く、警察の捜査権も国境を越えた組織的ルートの解明までは及ばない。
問われる「スパイ防止法」の必要性
このため、悪質な産業スパイ活動を包括的に取り締まり、海外への不審な資金や通信の流れを国家レベルで追跡できる「スパイ防止法(関連法制)」の必要性を指摘する声が急速に高まっている。政府や愛媛県による取り組みは、今まさに真価を問われている。中国側での品種登録が完了した後に現地の違法栽培を差し止められるか、そして国家としてどこまで本気の知財防衛法制を敷けるか。今回の「紅プリンセス」を巡る攻防は、日本の未来を守るための重大な試金石である。


