
訪中議員団に「御用聞き」批判 日本の主張は通らず、残ったのは中国の通告
超党派の国会議員団が訪中し、中国共産党幹部と会談を行った。高市総理による台湾有事をめぐる国会答弁以降、途絶えていた議員外交の再開を狙った試みだったが、ネットやSNS上では「単なる御用聞きに行っただけではないか」との批判が殺到している。
訪中したのは伊佐進一氏(中道改革連合)、川村雄大参院議員(公明党)、橋本岳氏(自民党)の3人である。議員団は中国共産党中央対外連絡部の陸慷副部長と約2時間にわたり会談した。日本側は邦人拘束の解消や文化・青年交流の再開、輸出管理の透明性確保を求め、東シナ海・南シナ海での軍事活動にも懸念を表明した。しかし、これらの要請に対する具体的な回答や進展は得られなかった。
一方で、中国側は「高市首相の発言や認識が変わらない限り対日政策を変えるつもりはない」と強調した。実質的に総理答弁の撤回や修正を迫る従来の方針を再通告した形である。権限を持たない議員団がこの条件を持ち帰ったことで、中国側の主張を日本国内に拡散する「伝言役」を果たしたに過ぎないという印象が決定づけられた。
さらに、自民党の橋本氏が会談前に所用で帰国したことも世論の反発を強めた。政権与党の議員が対話の場に最後まで残らなかった姿勢に対し、外交上の説明責任を果たす気があるのかという不信感が広がっている。
外交において相手の言い分を聞くこと自体は異例ではない。しかし今回の訪中は、日本の要求が何一つ通らない一方で、中国側の要求のみが重く残る「非対称な結果」となった。日中関係の「雰囲気作り」を掲げて踏み出した議員外交だったが、可視化されたのは成果の乏しさと力関係の歪さであった。持ち帰った課題が国内政治の論点となる中、今回の訪中は厳しい検証に晒されている。
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