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中国軍「ジブリ風」AIアニメで日本批判 日本が誇るアニメ文化までプロパガンダに利用か




中国人民解放軍の対外発信アカウント「China Military Bugle」が9月2日、日本の防衛力強化を批判する短編アニメ「平和の仮面」を公開した。約2分の映像には「AI補助生成」との表示があり、憲法を思わせる本、武士、放射線マーク、女性政治家、戦闘機などが登場。「専守と言って武器を取る」「平和の仮面を脱ぐ」といった日本語の歌詞で、日本の安全保障政策を「軍国主義」と結び付けて批判している。

ところが、日本で強い反発を招いているのは、その政治的主張だけではない。柔らかな線や光の描写、人物の表情などがスタジオジブリ作品を強く想起させ、終盤の少女については「火垂るの墓」の節子を連想するとの指摘も出ている。

そして、この動画をめぐって注目されたのが、以下のX投稿である。

もちろん、画風そのものが直ちに著作権で保護されるわけではない。また、今回のAI映像がジブリ作品を学習データとして使用したのかどうかも確認されていない。したがって、現段階で「著作権侵害」や「ジブリ作品の無断使用」と法的に断定するのは適切ではない。

しかし、だからといって問題がなくなるわけではない。

日本のアニメーションは、いまや世界中で知られる日本文化の象徴の一つである。ジブリ作品もその代表格であり、「火垂るの墓」が世界に伝えてきたのは、戦争によって普通の人々の暮らしが壊される悲劇だった。

その日本が生み出し、世界に誇ってきたアニメーションの表現を強く想起させる映像を使い、日本そのものを「軍国主義」と批判する。これには、著作権の問題とは別に、強い違和感を覚える。

自国を批判されること自体は、国際社会では当然あり得る。しかし、日本文化の象徴ともいえる表現を借り、その文化が持つ「反戦」「平和」というイメージまで利用して、日本への政治的メッセージを発信することまで、黙って受け入れる必要はない。

しかも、中国側は国連憲章の「敵国条項」にも言及している。ただし、国連総会は1995年に同条項を「obsolete(時代遅れ)」と位置付け、削除に向けた意思を示している。この点も中国側の主張だけをそのまま受け取るべきではない。

日本を批判するなら、日本のアニメ文化の力を借りず、自らの表現で堂々と主張すればいい。日本が世界に誇る文化を利用しながら、日本を「軍国主義」と描く。その手法に、日本人として「それは違うだろう」と声を上げることは、決して過剰な反応ではない。

今回の動画が示したのは、日本の防衛政策への批判だけではない。日本が世界に誇る文化そのものが、国家プロパガンダの道具として利用され得るという現実である。だからこそ、その利用に対しては、著作権の議論とは別に、明確な違和感と批判の声を上げるべきではないだろうか。




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