古謝候補の足を引っ張った過激で低品質なAI動画

今回の沖縄県知事選では生成AIによる画像や映像のフェイク情報が話題ともなりました。
代表的なものが国益ポスター画像と、ロードローラー動画の二つが非常に高い話題となっていました。

国益ポスター画像と、ロードローラー動画どちらも過激な右派アカウントによるAI生成による捏造情報という共通点があります。
※共産党支援者もフェイクポスターを自作してましたが、それは今回は触れません。

国益ポスターは古謝候補のポジティブな意図として、ロードローラー動画は玉城候補に対するネガティブな意図として投稿されたものであったと思います。

どちらも結果としては真逆の効果でした。これらの投稿以後、ネット上にデマが撒かれているとして、マスメディアにも報道され、古謝候補には大きなマイナスとなりました。

視覚的にも内容的にも低品質なコンテンツでもありました。近年、世界的にこうした低品質な政治的コンテンツが生成AIに普及で劇的に増えています。当然フェイク情報も激増しています。こうした低品質なコンテンツはAIスロップ(スロップコンテンツ)などと呼ばれ、デジタル上のの散乱物と揶揄されています。スロップとは低品質という意味です。

非常に迷惑な一連の騒動でしたが、ここからも学びを得なければなりません。これらの話題が拡散された経緯を見ると、現在は国益ポスターのオリジナル投稿は削除されてしまったので検証しづらいところはありますが、玉城候補支援者によって批判的に拡散されていったようです。

実はこの話題の拡散は影響工作でもよく使われるパターンです。
残酷なイメージの発信 → 敵への恐怖・怒り → 論調の過激化 → 特定集団への敵意強化 → より過激な主張への誘導という流れです。

こうした流れを作ることで衝突を起こしやすくする工作です。今回の沖縄県知事選でも、議論が非常に過激化していったように見えます。街頭演説に対する妨害行為も観られました。あのままいくと、最悪の場合、街中で集団による衝突も起きかねなかったと思います。非常に危険な兆候です。

近年ではISなどでSlop Jihad(スロップジハード)と呼ばれる、生成AIで低コスト・大量に作られるジハード主義系プロパガンダなども行われるようになってきています。

浸透させたい内容を意図するAI生成のアニメ・漫画・ミーム・動画に過激思想や暴力を織り込み、TikTokなどで拡散させる手法です。

スロップジハードのようなコンテンツは若い層を中心に強い勢いで拡がります。幼い子供も見やすく、幼少期から特定の正義感を強め、将来的により一層感情的対立を起こしやすくする効果もあると思われます。

こうしたスロップジハードはTikTokと非常に相性がよく、若いコミュニティに強く浸透します。これまでのマスメディアを利用したプロパガンダと違い、個人個人が自分で情報を選んで観ていくというのがとてもヤバイのです。

日本でもリベラル化や保守化といった範囲ににとどまらず、さらに先の集団極生化が進んでいるように感じられることもあり、他人事ではありません。日本語TIKTOKにも非常に過激なコンテンツがあふれています。

沖縄県知事選でも若い人の政治的姿勢は積極的に出ていたように見えるのも気のせいではないかもしれません。また、この状況は中国も観察されており、今回起こったケースは今後の影響工作にも取り入れられてくると見られます。

自分から見て反対側の過激な投稿内容を見た際には冷静な対処を行うように注意しましょう。その感情は外国に利用されているかもしれません。民主主義を守るためには、対立するにしても一定の温度内に留めることが重要です。

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