
沖縄タイムスの記事に、次期イスラエル大使が猛反発 「重大な事実を伏せ、読者を誤った理解へと導く」
沖縄タイムスが9月28日に掲載した、パレスチナ人女性を描いたドキュメンタリー映画「Women in Struggle」の上映会を紹介する記事をめぐり、次期駐日イスラエル大使のエマニュエル・ナヴォン氏が強く反発している。
記事では、映画について「イスラエルによる占領に抵抗し、投獄された4人のパレスチナ人女性が主人公」と紹介。「イスラエルによるパレスチナ人女性迫害を記録するドキュメンタリー」と説明している。
これに対しナヴォン氏は、記事が「重大な事実を伏せ、読者を誤った理解へと導くもの」と批判した。
問題として指摘したのが、登場人物の一人、ラスメア・オデーに関する記述である。米司法省の公表資料によれば、オデーは1969年のエルサレムでの爆破事件への参加でイスラエルで有罪判決を受け、終身刑を言い渡された。スーパーマーケットでの爆発では2人が死亡し、複数の負傷者が出ている。
さらに重要なのは、これはイスラエル側だけの説明ではないことだ。映画の配給元が公開している資料にも、登場する女性たちの「犯罪」には大きな違いがあり、平和的な抗議で拘束された女性がいる一方、「爆破事件への参加」で逮捕された女性もいると記載されている。
もちろん、現在のイスラエル政府や軍事行動に対する国際的な批判が存在することは別の問題である。しかし、イスラエルに批判的な立場を紹介することと、人物の経歴に関わる重要な事実を省くことは同じではない。
ナヴォン氏は「なぜ沖縄タイムスは、この事実を読者に伝えないのか」と問い、記事の訂正・補足と説明を求めている。
報道で問われるべきなのは、イスラエルを支持するか、パレスチナを支持するかではない。読者が判断するために必要な事実が、きちんと提示されているのかという点である。
次期駐日イスラエル大使が、日本の新聞社の記事に対して「重大な事実を伏せた」とここまで厳しく批判した意味は小さくない。沖縄タイムスがこの指摘にどう答えるのか、注目される。
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