
説明次第では任命しない可能性も? 関文科相「明らかに不適切なら任命の例外も」とした上で「大学の説明責任を注視」…東大総長人事で何が起きているのか
東京大学の次期総長に藤垣裕子教授が選出されたことをめぐり、関芳弘文部科学相の発言が注目されている。
今回の選考では、教職員らによる意向投票で1位だった候補を抑え、2位だった藤垣氏が選出された。東大の総長選考・監察会議は候補者の資料や所信表明、面接、意向投票などを総合的に判断したと説明しているが、選考理由についてなお疑問の声が出ている。関氏も「なぜそのような判断をしたのか、学内にしっかり説明する必要がある」と述べてきた。
そして10月6日の記者会見で、関氏はさらに踏み込んだ。
国立大学法人の学長について、関氏は「形式的な違法性がある場合」や「明らかに不適切と客観的に認められる場合」などを除き、法人の申し出に基づいて任命する制度だと説明した。
ところが、その直後に「現段階におきましては、その任命以前に総長選考・監察会議がなぜこのような判断をしたのかということを学内におきまして、説明が求められている状況」と述べ、同会議がどのように説明責任を果たすのか「引き続き注視してまいりたい」とした。
ここが気になるところである。
通常なら「大学の選考を尊重する」と答えても不思議ではない場面で、文科相は「任命以前」の説明責任を強調している。しかも、記者からは、納得のいく説明がない段階では任命の可否を判断するスタートラインにも立っていないのか、という趣旨の質問も出ている。
もちろん、現時点で関氏が「任命しない」と決めたわけではない。藤垣氏の任命が見送られると断定することもできない。
しかし、関氏自身が「明らかに不適切と客観的に認められる場合」は任命の例外になり得ると説明している以上、今回の選考について文科省が説明の内容と対応を注視していることには意味がある。
果たして東大側の説明次第で、任命の判断が変わる可能性はあるのか。
今後の焦点は、単に藤垣氏が選ばれたことではない。「なぜこの選考になったのか」を東大がどこまで説明できるのか。そして、その説明を文科相がどう受け止めるのか。ここに移ってきたと言えるのではないだろうか。
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