
富士山、閉山中のヘリ救助「有料化」へ 保険加入を義務化し、軽装備なら加入も全額実費負担にすべきでは?
閉山中の富士山で遭難した登山者の救助費用をめぐり、静岡県が県の防災ヘリによる救助を有料化する方針を正式に表明した。来年度の閉山期からの適用を目指し、山梨県も防災ヘリ救助を原則有料化する方向で進めている。
静岡県によると、2023~25年の富士山閉山期間中、静岡県側からの救助は55件。このうちヘリによる救助は13件だった。
ただし、ここで考えたいのが「無料の救助」にも当然ながら費用が発生しているという点である。防災ヘリによる救助については、燃料費や人件費などを含め、1時間あたり約100万円という試算もある。遭難者が負担していないだけで、その費用は公費で賄われているわけである。
海外では、山岳救助の費用を本人や保険会社が負担する仕組みも珍しくない。スイスではヘリによる救助などに費用が発生し、保険でカバーするケースもある。エベレスト周辺でもヘリ救助は有料で、登山者が保険に加入しておくことが一般的である。
では、日本も「遭難したら無料」か「全額自己負担」かの二択にする必要があるのだろうか。
私なら、すべての登山者に山岳救助を補償する保険への加入を義務付ける。そのうえで、登山届を提出し、必要な装備を整え、安全基準を守っていた登山者が不測の事故に遭った場合は、保険で救助費用をカバーする。
一方、軽装備や無計画な登山、明らかな規制無視など、安全対策を怠ったことが遭難につながった場合は、開山中であろうと閉山中であろうと、原則として救助費用を全額実費負担とする。
なお、閉山中の登山届は入山許可を意味するものではない。登山道が閉鎖されている以上、届出を出したから登っていいわけではない。重要なのは、登山者自身に安全への責任を持たせることである。
救助費を取ることが目的ではない。十分な準備をした人は保険で守り、無謀な登山には相応の負担を求める。そんな仕組みにすれば、救助にかかる公費の抑制だけでなく、遭難そのものを減らす啓発にもつながるのではないか。
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