
大村秀章知事「タイチーム全体に来てほしくないとは言ってない」→そこが問題なの? 苦しい釈明にタイ国内でも批判、国際問題化を懸念する声も
愛知・名古屋アジア大会をめぐり、愛知県の大村秀章知事の発言が波紋を広げている。
発端は、9月中旬にアジア大会のテックボール・タイ代表チームの監督が、会場で提供された食事の量が少ないと訴える動画をSNSに投稿したことである。これについて大村知事は10月6日の定例記者会見で、「この人たち何しに来たんだろうな」「再生回数を稼ぎに来たのか」「あまりこういう人には来てほしくなかった」と発言した。
この発言を複数のタイメディアが取り上げ、タイのSNSでも「偉そうで傲慢だ。こんな人にはタイにも来てほしくない」など、厳しい批判が相次いでいるという。
しかも今回の問題は、単なる食事への不満をめぐる口論ではない。大会では宿泊施設や送迎などをめぐる運営上の問題も報じられ、大村知事自身が選手らに謝罪した直後でもある。その中で、開催地の知事が海外選手団関係者を「再生回数稼ぎ」と受け取れる形で批判したことが、タイ側に強い反発を生んでいるのである。
これに対し大村知事は10月7日、「来てほしくなかった」という発言はタイチーム全体を指したものではなく、監督やコーチについての発言だったと釈明した。
しかし、これは釈明としてあまりにも苦しいのではないか。
問題は「タイチーム全体に言ったのか、監督やコーチに言ったのか」だけではない。「再生回数を稼ぎに来たのか」「こういう人には来てほしくなかった」と公の場で発言したこと自体が問われているからである。
誰を指した発言だったのかを説明するだけでは、なぜそのような言葉を使ったのかという本質的な疑問は残る。むしろ「タイチーム全体に言ったわけではない」という説明が、問題の核心から目をそらしているように受け取られても不思議ではない。
現時点で日本とタイの外交問題に発展したわけではない。しかし、国際大会の開催地トップの発言がタイ国内で報じられ、日本国内でも懸念する声が出ている以上、軽く見るべき問題ではない。
アジア大会は国と国、地域と地域をつなぐ場でもある。大会運営への批判に反論するにしても、相手国の関係者にどのような言葉を向けるのか。開催地の責任者だからこそ、その重みが問われているのである。
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