
衆院選公約の「消費税ゼロ」はどこへ? 民主改革の会が1人4万円給付に転換、政党交付金問題で失った国民の信頼
民主改革の会は10月20日、政府の消費減税関連法案への対案として、1人当たり年間4万円を給付する案をまとめた。物価高対策として即時実施し、将来的には所得を反映した給付制度につなげるという。
しかし、疑問なのは、衆院選で掲げた「食料品の消費税ゼロ」という公約はどこへ行ったのか、ということだ。
階猛幹事長は、歴史的な円安と長期金利の上昇を理由に「現時点での消費減税は極めて慎重であるべきだ」と説明した。だが、円安や物価高は、選挙の時点ですでに認識されていた問題ではなかったのか。公約を転換するほど経済情勢が変化したというのなら、何がどれほど変わり、なぜ減税が困難になったのか、具体的に説明する必要がある。
そもそも、減税には財源が必要だとしても、給付にも財源は必要である。なぜ消費税減税は難しく、1人4万円の給付なら実施できるのか。政策効果や財源について、国民が納得できる説明は十分になされているだろうか。
立憲民主党も10月7日、2025年の参院選で掲げた食料品の消費税ゼロを取り下げ、住民税非課税世帯への給付を目指す方針に転換した。徳永エリ政調会長は「フェーズが変わった」と説明したが、何がどう変わったのか、疑問は残る。選挙で掲げた公約を変更するのであれば、その必要性を具体的に説明するのが筋である。
そして、民主改革の会をめぐっては、政党交付金の受領問題もある。国民の納得が得られていないなかで、選挙公約まで転換するとなれば、政治への不信がさらに深まるのではないか。
政策の見直し自体を否定するつもりはない。しかし、選挙で国民に約束した以上、変更するならば、その理由と代替策を丁寧に説明しなければならない。
小川代表は政党交付金について「踏み倒しはできない」と理解を求めていた。しかし、国民が求めているのは、制度上受け取れるという説明だけではない。政治家としての説明責任を果たし、納得を得る姿勢ではないだろうか。
衆院選で掲げた「消費税ゼロ」の公約はどこへ消えたのか。政党交付金を受け取った後も、国民の疑問に十分答えないままでは、どのような政策を掲げても信頼を取り戻すことは難しい。
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