主役と思っていたのにわき役だった東京都知事小池百合子氏
新型コロナウイルスを目立つために、利用している政治家がいる。それが既に度々解説させてきていただいたように東京都知事の小池百合子氏だ。
新型コロナウイルスを、都知事選を前にした小池劇場に利用している。
しかし、本人の思惑とは違い、新型コロナウイルス対策で、最も評価を受けている人物は、小池氏ではなかった。
パフォーマンスに熱心だった小池氏
3月の下旬まで、新型コロナウイルス対策を講じず、東京五輪・パラリンピックしか頭になかった小池氏。東京五輪・パラリンピックの延期が決まった後は、矢継ぎ早に、不要不急の記者会見を行い、パフォーマンスを繰り広げてきた。
そのパフォーマンスは、出来もしない「ロックダウン」に始まり、混乱を招いた「スーパー入店規制」と枚挙にいとまがない。
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このところ地味な言動に徹していた小池氏だが、五輪延期が決まった途端、新型コロナウイルス感染拡大への対応で、3月25日夜に「オーバーシュート(感染爆発)の重大局面」とロックダウン(首都封鎖)も辞さない方針を突然打ち出すなど、派手な“小池流パフォーマンス”も復活させている。
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パフォーマンスをすることによって、メディアへの露出度を高め、都知事選を有利に展開しようという魂胆が見え見えだ。
しかし、そんな小池氏のパフォーマンスを見透かしている国民・都民も多いことがわかった。
大阪府知事に大惨敗を喫した小池氏
東京都の小池氏とは違い、新型コロナウイルス対策で先手先手を打っている知事がいる。それが、大阪府知事の吉村氏だ。
小池氏が、東京五輪・パラリンピックに注力していた3月に、吉村氏は、兵庫県との往来自粛を求めていた。
後手後手だった対応を払拭するために、パフォーマンスで印象操作をしようとしている小池氏だが、小池氏のパフォーマンスは賞味期限切れのようだ。
パフォーマンスに明け暮れる小池氏にとってショッキングな調査が、先日判明した。それが、「最も評価している政治家」についての調査だ。
今ごろ、小池都知事は、毎日新聞の世論調査(6日実施)に大ショックを受けているのではないか。これまで政府との対決姿勢を打ち出し、再びスポットライトを浴びていたが、大阪の吉村洋文府知事に“支持率”で大惨敗したのだ。
新型コロナウイルス対策を巡り「最も評価している政治家」を聞いたところ、回答した575人中、吉村氏支持が188人と断トツ。2位の小池氏は59人で、トリプルスコアだった。
理由はハッキリしている。吉村氏が矢継ぎ早に対策を打ち出したのに対し、小池氏がことごとく後手に回っているからだ。
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都議会議員の上田令子氏はこう言う。
「知事は五輪延期決定後に突然、印象的な言葉を使うようになり、多くの広告まで打ち始めた。私はこの間の経緯、数億円の広告費の妥当性について議会で文書質問していますが、納得できるような回答はありません。あまりにも不自然で、国民も『おかしい』と気づいているのでしょう」
結局、“自分ファースト”がバレたということだ。
小池氏の魂胆に気が付いている人が多いようだ。そして何より、小池氏は、パフォーマンスで騒ぐだけで、具体策は皆無だ。
新型コロナウイルス対策で、言いたい放題で、自身のパフォーマンスをしているだけ。これなら、小池氏でなくても、誰でもできる。
そして言い放った後は、どこ吹く風だ。
小池氏のパフォーマンスは、多くの国民・都民に、その目的がバレている。そんなパフォーマンスに明け暮れる小池氏、小池劇場の行く末は、都庁からの退場、そして政治の舞台からの退場だ。
アナウンサーとしての口のうまさだけで騙されるほど都民は馬鹿ではない。