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祝!沖縄県議会で自民党と公明党躍進!しかし、これまでの苦戦の原因は石破幹事長の采配ミスだった!!そして、いつも他人事感がただよう沖縄への発言…

6月7日の沖縄県議会議員選挙(定数48)では、共産党、社民党ら知事派が25議席を獲得し、辛くも過半数を死守した。

反知事派の自民党、公明党と無所属候補は中立派と合わせて23議席を確保。半数まであと1議席まで迫った。

相変わらずいつものように報道されないが、一際目立ったのが、沖縄県政では野党である自民党の躍進だ。米軍普天間飛行場の辺野古移設容認を全面に掲げた戦略が逆に功を奏し、選挙前13議席から17議席と大幅な議席増となった。

しかし、自民党が、こと沖縄県内の選挙で辺野古移設容認を全面に掲げるまで、並大抵でない苦労があった。

保守分裂の沖縄 石破“元幹事長”が残した深い傷跡

辺野古問題の混乱の発端は鳩山由紀夫氏の「最低でも県外、できれば国外」という選挙演説だとされている。

ただし、自民党が政権奪還後に、沖縄の保守陣営を分裂させ、県内の政治情勢を不安定化させた原因こそ、当時の石破茂幹事長の判断ミスなのである。

2012年総選挙では、自民党沖縄県連所属の候補者は辺野古移設を容認しないまま、その多くが小選挙区で勝利し、安倍総理そして石破幹事長の体制を支えた。

沖縄選出国会議員として、民主党政権に翻弄された沖縄県民の民意を受け止め、時間をかけて問題解決を探る必要があるとの判断だったのであろう。

しかし、2014年に迫っていた沖縄県知事選の勝利に焦る石破茂氏は沖縄選出の自民党衆参国会議員5名に対して、辺野古容認の旗幟を鮮明にするよう幹事長として指示。また、沖縄県連幹部を自民党本部まで呼び、辺野古容認を認めるよう最終通告を下してしまう。

その結果が、沖縄県内の保守派分裂と革新勢力が糾合した「オール沖縄」が誕生なのだ。つまり現在の最低の状況は石破幹事長が作り出した負の遺産なのだ。

2014年県知事選で当選した翁長雄志氏こそ、石破茂“幹事長”の手法に叛旗を翻した保守系政治家であり、尚且つ元は辺野古推進派の自民党沖縄県連”幹事長”でもあったのは、歴史の皮肉である。

(翁長雄志前知事)

幹事長の最大の仕事は、選挙活動を指揮し、勝利することである。幹事長は立候補者に対する公認権を持ち、さらに党財政も管理しているため、公認と資金両面から党内において絶大な発言力を握る。

引用元 自由民主党幹事長

血色を失った自民議員による記者会見の様子は、翌日の朝刊の一面を飾った。そしてその方針転換は、全国ニュースで報じられた。

いつになっても「人ごと」な石破茂氏の発言

2014年に続き2018年の沖縄県知事選でも自民党は敗北してしまうが、石破茂氏がご意見番として次々と発する発言には、いつになく沖縄に関しても「人ごと感」が漂っていた。これはいつものことで驚くことではないが、この人物の政治家としての人間性を明確に示している。

「総力戦で戦った以上、一地方の選挙ということで済まされない。県民の審判を分析して、改めるべき点を改めないと(来年夏の参院選は)厳しい結果になる」と指摘した。

引用元「沖縄県知事選敗北「改めるべき点を改めねば、参院選は厳しい」 自民・石破茂元幹事長」

極め付けは、2018年総裁選の時に47都道府県向けのメッセージを石破陣営では作成したが、そこで綴られた沖縄県への発言内容だ。

自民党総裁選(20日投開票)で、石破茂元幹事長の陣営が沖縄県向けに制作した動画が、波紋を広げている。在日米軍基地が集中する理由について、日米両国が「反基地闘争」回避のために本土から移したという石破氏の発言を地元紙が報じ、自民党や自衛隊OBらの反発を呼んでいるのだ。事実上の与野党対決となっている沖縄県知事選(30日投開票)に、影響を与える可能性がある。

(略)

石破陣営は、自民党総裁選の特設サイトで、47都道府県向けの動画を配信している。そのなかの沖縄向けメッセージで、米軍基地が集中している理由をこう説明した。

「1950年代、反米基地闘争が燃えさかることを恐れた日本と米国が、当時米国の施政下にあった沖縄に、海兵隊の部隊を移したからだと聞いている。(略)このことを決して忘れてはならない」

石破氏の主張を受け、沖縄タイムスは「元防衛相が政治的要因を認めた」「閣僚経験者が本土の反対を懸念して、沖縄に米軍基地が集約された経緯について発言するのは初めてとみられる」と特筆している。

引用元 石破氏、沖縄向け動画で「玉城氏援護」「米軍集中は『反基地闘争』回避のため」 佐藤守・元空将「とても首相は任せられない」 総裁選

日米両国が「反基地闘争」回避のために本土から移したと発言であるが、石破氏は基地負担で苦しむ沖縄県民に寄り添ったメッセージを発したかったに違いない。ただし、防衛通としては致命的な事実誤認であるだけでなく、県民に耳触りの良い発言をして選挙に勝とうとする姿勢は、あの元首相に通じるのではないか。

今回の沖縄県議会選挙では、新型コロナの影響もあり、石破氏を含む議員が沖縄県内に応援に入ることはなかった。

石破茂氏のブログやSNSを眺めても、沖縄県議会選挙に関する情報発信は、応援や選挙結果のコメントを含め、何も見当たらない。

ポスト安倍に誰が相応しいか問う世論調査でトップにいる石破氏であるが、沖縄政策について何を語ってくれるのか。

このままでは「最低でも県外、できれば国外」の発言によって怒りと失望を沖縄県民に巻き起こしたあの方ではないが、どの顔で毎年の県民慰霊祭に出席をするつもりか、率直にいって、出席する資格があるとは到底思えない。

石破氏の台頭は、普天間移設で大混乱を招いた鳩山氏の再来になるに違いない。

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