壊滅的な文大統領の外交センス。GSOMIA破棄をやるやる詐欺で北朝鮮からも反感。また、石破氏の外交センスも文大統領とそっくり
文大統領といえば、支持者からは外交の天才と称えられている。我々日本人の目から見ると滑稽な話だが、徴用工や慰安婦など、諸々の日韓問題に関して、日本の正論に対して、屁理屈で交わす文大統領が互角に渡り合っていると韓国世論には映るのだろう。
ましてや、世界的リーダーシップを発揮した安倍総理と渡り合っていると映るのだから、それもそのはず。
では、実際のところはどうなのか?昨年4月の米韓首脳会談はまともに取り合ってもらえず。今年に入ってからも、北朝鮮の金与正氏から罵詈雑言を浴びせられ、中国からも圧力が加わり、イランからは「韓国は約束を守れ」と原油代金の国際訴訟を警告された。
一体どこが外交の天才なのだろうか。
日本の正論に屁理屈でしか対抗できない文政権
そんな韓国だが、先ほど、日本の正論に対して韓国の屁理屈と表現したが、日韓の貿易摩擦がまさにそれだ。
少しおさらいをしてみよう。
安倍政権は、韓国政府のお粗末な輸出管理を理由に、戦略物資のフッ化水素など、半導体素材3品の韓国への輸出管理強化措置を発動した。同時に、韓国のホワイト国からの除外(AグループからBグループへの格下げ)も行った。
これに対して、韓国政府は、輸出管理が強化されては韓国経済に大ダメージが被ると危惧し、我国に撤回を申し出た。しかし、安倍政権は「韓国の輸出管理制度が不十分で、安全保障上の懸念があるからだ」と説明。
要するに、しっかり管理して、必要な書類を提出していれば良いだけの話しだ。しかも、フッ化水素など、輸出しないとは言っていない。(参考)手続きが増えるだけの話だ。
こういった日本の正論に対して、韓国が行った屁理屈対抗策は、GSOMIA破棄だ。
日本の不誠実な態度が韓国の「国家的自尊心」を喪失させるものであったと非難し、日韓の間に信頼関係が失われたとしてGSOMIAを破棄することを決定したと説明した。
日本の正論に対して、正論で返せない文政権は、感情に走り、屁理屈をこねていることがよくわかる。
上記事は、北海道大学の鈴木一人教授が執筆したものだが、タイトルにもあるように、鈴木教授も文大統領は外交と相性が悪い。すなわち、外交音痴だと示唆しているといってよい。
そして、韓国はこの協定を嫌々結んだと記している。
そもそもGSOMIAは、2010年代に入ってアメリカが北朝鮮の核・ミサイル開発に関する情報共有を緊密にし、北朝鮮の軍事的な挑発行動に日米韓で対処することを目的として、日韓の間に結ぶことを求めていたものである。
もちろん、協定破棄をしたら、米国のメンツを潰すことにも繋がるので、米政府から猛圧力が加わり、文大統領は渋々延長をした。
いかに文大統領が後先考えず、周囲の状況を見ずに外交をしているかよくわかる。
しかし、昨年米国からあれだけ怒られたにもかかわらず、韓国はまたもや日本の輸出管理強化に反発し、GSOMIAを破棄すると言い出した。ネット上でも「風物詩になりそう」とまで言われている。また、「ヤルヤル詐欺」とも言われている。
散々破棄を滲ませ、黙って延長する文政権に北朝鮮が苛立ち
そんな韓国のヤルヤル詐欺に苛立ちを見せたのが北朝鮮だ。
韓国が日本との間のGSOMIA=韓日軍事情報包括保護協定破棄の通告期限が過ぎたあとも、新たな立場を表明しなかったことで協定が自動延長されたことについて、北韓は、民族の意志に反する露骨な裏切り行為だと批判しました。
北韓の対外向けメディアの「統一新報」は、6日、専門家の話を引用して、GSOMIAは韓国政府が新たな立場を示さなかったことで、論争を避けたと主張しました。
※北韓とは、韓国における北朝鮮の呼称。
GSOMIAとは、日米韓で北朝鮮を監視し、情報を共有するもので、北朝鮮からすれば、「南北融和を主張する文大統領が自国を監視する協定を結んでいるとは何ぞや!」と言いたい気持ちもわかる。
ましてや、散々破棄すると期待を持たせて、何も表明せず、自動延長されれば、「文大統領は何を考えている」となるのも頷ける。
また、文大統領を追い詰めていることは他にもある。
トランプ大統領は中国包囲網として、米国で開催されるG7会議にインド、韓国、オーストラリアなどを招待する考えを示した。
文大統領は当然、「韓国もG7の仲間入りだ」と早とちりをしたようだ。しかし、中国も黙っていない。政治局長を訪韓させ、楔を打ってきた。習近平国家主席の訪韓の話も進み、泥沼外交に突き進んでいる。
こうやって見ると、国のトップに外交センスがないと、国が危うくなることがよくわかる。
我国を外交的優位に立たせた安倍総理、バランスの良い岸田氏、安倍政権を支えた菅氏、壊滅的なのは石破氏
では、我国のトップはどうだろうか?現職の安倍総理は、海外要人から賞賛され、退陣を惜しまれて、続々と労いと感謝の言葉が送られている。
これまでの安倍外交の成果の証だ。
では、次期総裁選を争う3者はどうだろうか。
岸田氏は、約4年8ヶ月の長きにわたり外務大臣の経験が強みだ。国際バランスでは、今回の候補三名の中では一番だろう。
菅官房長官は、「7年8カ月にわたって官房長官として外交の重要案件に常に関与してきた。外交政策の要諦をつかむ上で有益な経験だった」と、これまでの安倍政権を支えてきた経験があると本人も言っている。(参考)
では、石破氏はどうだろうか。
石破氏は「アジアと歴史に誠実に向き合う外交」として、中国・韓国・北朝鮮を挙げつつ「近隣諸国をはじめとするアジア諸国との信頼関係の構築」をめざす。拉致問題の解決に向けて、東京と平壌に連絡所を開くことも持論だ。
石破氏は、慰安婦問題を巡り韓国紙に「(韓国で)納得を得るまで(日本は)謝罪するしかない」と取り上げられ、韓国政府も石破政権を待ち望む。石破氏はこの報道を「『謝罪』という言葉は一切使っていない。『お互いが納得するまで努力を続けるべきだ』と話した」と述べ、記事の内容を否定した。(参考)
しかし、不可逆的に解決したことを蒸し返そうとしているのは確かだ。
また、米中に対しても、日本は米国と中国のいずれか二者択一の立場は取らないと述べ、日米同盟を両国の関係が対等なものに見直す必要性を強調している。
壊滅的な外交センスだ。
石破氏の外交センスは、文大統領とそっくりだ。そして、あの民主党政権の外交を踏襲しているようにも見える。
文大統領により、外交的ピンチを迎える韓国だが、石破政権が誕生したら我国も明日は我が身だろう。
安倍総理が毅然とした対応を示してきたのも、文大統領の外交姿勢を見れば、誰しもが納得できる。持病の悪化により、苦渋の決断を下した安倍総理。安倍総理の後継には安倍総理の外交成果を継承できる人物が適任だ。