枝野代表「自分と意見が違うからと言って、背中から撃つ人間は信頼されない!」 → それは石破茂さんや小川淳也さんへの皮肉ですか??
自民党総裁選がメディアで大々的に取り上げられている中、ひっそりと進行していたことがある。それが立憲民主党と国民民主党との合流で立ち上がる合流新党の代表選だ。
民進党規模の野党第一党が立ち上がるが、多くの国民の関心を抱いていない。悪夢の民主党の再誕生に関心を持つ方が難しいのは当たり前だ。
全く盛り上がりに欠ける合流新党の代表選、一応討論会をやっているようだ。その討論会の中で、枝野幸男氏が発した言葉が非常に興味深いものだった。
多くの国民が期待していない合流新党
枝野氏ら悪夢の民主党を経験した人達は、これで政権の受け皿ができると意気込んでいる。当事者が意気込むのは勝手だが、有権者は今回の合流について、冷ややかだ。
毎日新聞が実施した最新の世論調査では、もともと期待していない人が65%もいることが判明した。
毎日新聞と社会調査研究センターが8日に実施した全国世論調査では、立憲民主党と国民民主党などが合流して新党を結成することで野党に対する期待が高まったかを尋ねた。「もともと期待していない」との回答が65%に上り、「期待は高まった」は24%にとどまった。「期待は低くなった」と答えた人も10%いた。
自民党総裁選と並行して合流新党の代表選も行われているが、旧民主党勢力の再結集に対する世論はなお冷ややかだ。自民党の政党支持率が39%(前回29%)に上がったのに対し、立憲民主党の政党支持率は8%(同9%)に低迷している。
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合流新党に期待感もなければ、立憲民主党に限ってみれば、安定している支持率の低迷。
このような状況下で行われる代表選には注目が集まらないのも必然だ。
まるで注目されない合流新党の代表選。その討論会で、枝野氏が興味深い発言をしていた。
討論会での枝野氏の発言、その発言の矛先は??
注目もされず、淡々と日程を消化していた合流新党の代表選。自民党総裁選と同様に、こちらも新型コロナウイルスの影響で、街頭演説は実施していない。
日本記者クラブ主催で討論会が行われ、新党の在り方について問われた際、枝野氏は次のように語った。
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これに対し、立憲民主党の枝野代表は、「党内で議論して決めるのは当然だが、途中で自分と違う意見を批判し、背中から弾を撃つ言動や、決まった結論に対し、自分の主張を正当化して外に発信する人は信頼を得られない。方針が決まれば従うべきで、そうでない場合は、リーダーがきぜんとガバナンスをとっていくことが重要だ」と述べました。
(略)
枝野氏の言っていることは至極まともなもの。自分と違う意見を批判し、背中から弾を撃つ言動や、決まった結論に対し、自分の主張を正当化して外に発信する人は信頼を得られないとの発言は誰に対して向けられたものなのか。
背中から弾を撃つという言葉で、真っ先に思い出される政治家は、自民党の石破氏だ。石破氏の特技と言えば、味方を背後から狙撃することだ。枝野氏は石破氏を評価していたようで、過去には石破氏との連携に前向きな姿勢を示していた。(参考)
また同様のことをしていた人物は、統一会派内にもいた。それが小川淳也氏だ。小川氏は、過去に立憲民主党のことを、枝野私党と批判していた。(参考)
枝野氏の発言を読み解くと、自民党の石破氏、そして合流新党に加わる小川氏は、信用に値しないということになる。
さらにだ、悪夢の民主党政権を思い起こすと、悪夢の民主党政権の崩壊につながった小沢一郎氏を念頭に置いた発言でもある。しかし、小沢氏は、合流新党の立役者。その立役者を早くも牽制するとは、合流新党が、再度分裂する日は近いのかもしれない。
あんなに仲が良かった石破氏と、小川氏との間に何があったのか。
枝野氏は、ガバナンスを取っていくことが重要と述べているが、自分自身が、違法喫煙でガバナンスが取れていないのに新党のガバナンスができるのか、甚だ疑問だ。