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今年は国連誕生75周年だが機能不全!今こそ、安倍総理の遺した「価値観外交」の本領発揮の時が来た!安倍外交を継承する菅総理、茂木外務大臣、北村国家安全保障局長の出番だ!

2020年は国際連合が誕生してから75年。茂木外相は、今の国連の中心的な機関である安全保障理事会(安保理)について「75年前につくられた制度は(国連)憲章に定められた目的を十分に果たしているとは言えない」として、改革を訴えている。参考

茂木外相は、国連改革の一つとして、国連安全保障理事会の拡大を主張し、常任理事国入りを目指す決意を改めて示した。

しかし、一方で国連は、機能不全に陥っている。その主因は、アメリカと中国の対立だ。機能不全に陥る国連、大国間の対立の国際情勢の中、存在感を高めた国が、日本であり、日本の存在感を高める要因になったのが、安倍前総理が展開していた価値観外交だ。

中華人民共和国が、我が物顔で多国間主義の旗手を訴える。もともとの国連原加盟国はあなたではなく、中華民国ですよ。

日本が声高に、国連改革を訴えても、昨今の国際情勢のなかでは米中対立がメインテーマだ。

(出典 ニューズウィーク)

国連に懐疑的なアメリカ・トランプ政権に対して、加盟国のなかにはある民主的な選挙が実施されていない、または欧米から目の敵にされている国の支持を集めて、逆に中国こそが多国主義を後押ししていると、国連の場でアピールしている。(参考

しかしながら、コロナ禍でもあるが、閑散とした議場の姿は、まさにニューヨークのど真ん中にありながらも、誰にも相手にされず、ホスト国でもある米国に相手にされず、ただ独裁国家のオモチャに成り下がってしまった国連の姿ではないか。

(出典 NHKより)

そもそも、中国の習近平国家主席は必死になって、都合の良い組織にするべく国連への工作を繰り返している。しかし、忘れてはならないのは中華人民共和国は1945年国連創設時は単なる中国大陸にある匪賊であって、蒋介石率いる中華民国が正式な政府であったことだ。

国連の存在意義が日本含む枢軸国封じ込めから、冷戦における外交戦争の最前線、対テロ戦争に立ち向かう国家の利益調整へと転々としてきた。

国連の存在意義は万物が流転するがごとく、国際情勢に応じて変わっている。またその都度、時々の時代にそぐわないと批判を浴びているのも事実だ。

そもそも国際連合はUnited Nation(連合国)であり、日本、ドイツ、イタリアやフィンランド、ブルガリア、タイなどを含む枢軸国とは対立の概念である。この点を今日の中華人民共和国はしきりに強調しているが、つまりは安保理の常任理事国に米英仏露中が居ること及び敵国条項のように、第二次大戦の敗戦国を徹底的に締め付けることを目的としている。

(出典 NHK)

しかし、その目的は、1950年代の朝鮮戦争で、国連安全保障理事会がアメリカとソ連の対立で機能不全に陥った。

(朝鮮戦争で破壊された国連軍の戦車  出典 朝日新聞)

挙げ句の果てには加盟国でもなかった中華人民共和国の「義勇軍」の参戦により、国連軍が苦戦。そして中華人民共和国と停戦協定を結ぶことになったことから、既に国連の意義は冷戦の外交交渉の場でしかなった。

冷戦後は対テロ戦争に主軸が移り、そして現在では中国の台頭と新規加盟国による、旧西側諸国に対して圧力をかける機関となりつつある。

2000年代の第一次安倍政権で麻生外相が提唱した自由と繁栄の弧。中国が牙を剥いて自由主義陣営をする動きに対抗するための共通理念になっている。

我国から見ると、国連に期待できる機能はあまり多くないのが実情だ。

アジア太平洋の諸国からすると、日米安保条約は、日本は再び自国への攻撃に備えて米国に防衛関係の維持を求め、米国は日本を防衛する代わりに日本には軍備を拡張させないというバランスを取ってきたものだ。だからこそ、米国からすれば米韓、米比、米泰、米豪・ニュージーランド(ANZUS)は相互防衛条約なのに対し、日米安全保障条約はその名の通り片務的なのだ。

2010年代に入ると中国が自らアメリカの敵であることを公然と表し、また韓国やフィリピン、タイといったいわゆる米国の影響下にあった反共産・自由主義陣営の切り崩しをしている。いわば、米国にとって米国をハブとした安全保障体制が、弱い鎖(Weakest Link)から切れ始めているのだ。

そこに、なぜ第二次安倍政権では安倍前総理がオバマ前大統領、トランプ大統領から絶大な信頼を勝ち取れたのかの答えが隠されている。もちろん、特定秘密保護法、平和安全法制、テロ等準備罪を容認して一環とした米国との協調路線を示したことも重要であるが、それは単なる立法というルールメイキングでしかない。

その答えは外交の基本となった「自由と繁栄の弧」である。つまり、大戦略があったのである。

(出典 外務省)

中国は経済力をバックに韓国やフィリピン、タイを米国陣営からの引き剝がしを図るが、2000年第一次安倍政権が示した、自由主義陣営で(経済的また社会的な)繁栄を果たしていこうとする弧を描いたことで、米国や豪州が属する自由主義陣営に求心力を与えたというのだ。

更に言えば、単なる自由主義や民主主義は、白人国家が独占するイデオロギーではなく、広くインドも加えて普遍的な考えであることを示したことも大きい。

第一次安倍政権の失敗は、この自由と繁栄の弧が十分に米国や豪州に理解が広がらず、中国や韓国によりネガティブキャンペーンにより、あたかも日本が連合国に牙を剥いて戦前回帰を志向するものと勘違いをされたことにあった。

2010年の中国が自由主義陣営に牙を向け、韓国のような玉虫色の対応を続ける国家に対して米国らが苛立ちを示すなか、いかにアジア太平洋地域の自由主義陣営の要となった安倍外交の凄みが、今になった可視化されてきた。

それだけ安倍総理の退任に、自由主義陣営だけでなく米国から距離を置かれる首脳も含めてあれだけのメッセージが寄せられたのは、信頼の裏返しである。

そして、安倍前総理は、価値観外交をもう一段と昇華させようとしていた。それがセキュリティダイヤモンド構想だ。

各国と安全保障連携を模索してきた安倍前総理。実際に各国と日豪共同宣言を始め、連携の強化を図ってきた。

安倍政権が展開してきた価値観外交。これほど、多くの国から信頼を得た外交方針は、日本の外交史を見てみても稀有なことだ。

安倍前総理には、内政、外交で、まだやり残したことがある。安倍総理が三度目の総理に就任することは歴史的に見て何も問題はない。初代総理を務めた伊藤博文元首相は4回、桂太郎元首相は3回、総理を務めている。

体調が回復した際には、安倍総理には、是非3度目の総理就任を期待したい。

(出典 朝日新聞)

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