アベノミクス成長戦略の「一丁目一番地」の「岩盤規制改革」。安倍前総理は、2014年のダボス会議で電力自由化を訴え、有言実行!それにより、電力市場が活性化された!
安倍政権の功績としてよく語られるのは、大胆な金融緩和による、デフレ脱却・円安・雇用拡大と、外交政策がよくあげられるが、アベノミクス「第三の矢」の成長戦略の「一丁目一番地」である、岩盤規制改革を忘れてはいけない。
安倍政権はこの岩盤規制を打ち破り、70年ぶりに漁業制度、60年ぶりに農協制度の大改革を行った。国家戦略特区では、37年ぶりの医学部新設、52年ぶりの獣医学部新設もなされた。そして、忘れてはいけないのが電力自由化(電力市場の自由化)だ。
安倍政権、岩盤規制を打ち破り、独占されていた電力市場を開放
電力自由化とは、従来自然独占とされてきた電気事業において、市場参入規制を緩和し、市場競争を導入することである。(参考)電力小売全面自由化後も、物理的な電力供給の仕組みには原則変更はない。(参考)
最大のメリットは、既存の電力会社が独占した市場に新規参入する企業が増える為、消費者は複数の電力会社の中から選択することが出来ることと、これまで、殿様商売だった電力会社も、値下げなどのサービスを見直すことをしなくては、競争に勝てなくなる。
安倍前総理はこれにより、新たに解放される市場規模は、8兆円に上ると訴えていた。
安倍晋三総理は海外機関投資家らが集まるCLSAジャパンフォーラム2016で25日講演し、4月からの電力小売りの完全自由化に触れ「「これによって新たに開放される市場規模は約8兆円に上る。消費者の8割が電力会社の切り替えを検討しており、ベンチャー企業や外国企業も参入し、新しい技術やビジネスモデルで競い合うダイナミックなエネルギー市場が誕生する」と紹介した。
安倍総理は電力市場はじめ農協改革、医療制度改革などを紹介し、国内の規制改革のさらなる取り組みにも意欲を示し「岩盤のように固い規制を私自身がドリルの刃になって打ち抜いていく。安倍内閣の改革はどんどん進んでいる」と強調した。
そして、安倍前総理が言うように市場は動き出した。
自由化から1年強で、スイッチング率は10%を超える。
小売電気事業者数も着実に増加。
実は、小売業者の参加が見込まれない場合は、政府によって抑え込まれていた電気料金の足枷が取られ、電気料金が値上がりするのではないかという心配もあった。しかし、小売業者も着実に増加し、スイッチングも着実に増えたことで、既存の電力会社もサービスの見直しをせざるを得ない状況になった。(参考)
安倍政権は、見事に電力市場を活性化させたのだ。
有言実行!国際会議でも電力市場自由化と岩盤規制改革を誓っていた
安倍前総理は「岩盤のように固い規制を私自身がドリルの刃になって打ち抜いていく。安倍内閣の改革はどんどん進んでいる」と述べているが、岩盤規制改革について、2014年のダボス会議でこのように述べていた。
電力市場を、完全に自由化します。2020年、東京でオリンピック選手たちが競い合う頃には、日本の電力市場は、発送電を分離し、発電、小売りとも、完全に競争的な市場になっています。
日本では、久しく「不可能だ!」と言われてきたことです。
(中略)
既得権益の岩盤を打ち破る、ドリルの刃になるのだと、私は言ってきました。
春先には、国家戦略特区が動き出します。
向こう2年間、そこでは、いかなる既得権益といえども、私の「ドリル」から、無傷ではいられません。
不可能と言われていたことを、安倍政権は可能にした。
ダボス会議の安倍前総理の発言は、世界から注目されたが、中には「無理だろう」と思われていたと思うが、安倍前総理はやり遂げたのだ。
菅新政権は、安倍政権を継承し、縦割り行政の打破に取り組んでいる。ぜひ、野党とマスコミには負けず、安倍政権が不可能と言われた電力自由化を成し遂げたように、様々な改革を成し遂げて欲しい。