予算委員会が始まった。予算委員会の開始に合わせて、国会中継が多くなり、多くの国民が直接的または間接的な方法で、国会の様子を注視している。

そんな中、２６日には立憲民主党の辻元清美氏が衆議院予算委員会で質疑を行った。

辻元氏の質疑と言えば、舌鋒鋭く政府批判を展開する姿が、誰でも思い浮かぶはずだ。今回の辻元氏の質疑、そして辻元氏以外の質問者も口にするのが「GoTo」だ。

野党は政権批判が出来れば満足なのだろうが、新型コロナの感染拡大は「GoTo」だけが要因なのか。本当に「GoTo」で感染拡大したのか。もしそうなら和歌山県の観光地の南部ではコロナが広がらず、北部の都市部で広がっていることの説明がつかない。

実際、医師からは他の要因も考慮する必要があると苦言が呈された。

「GoTo」すなわち「悪者」とのレッテルを貼り続ける野党に、成長を期待するほうが無理なのかもしれない。

（出典　TODOWARKS）

質問に立った辻元氏、極論も持ち出し、政府に詰め寄る。

質問内容よりも、パフォーマンス染みたことが多い辻元氏。国会で「ソーリ！ソーリ！」と連呼したことを記憶している人も多い。

その辻元氏が衆議院予算委員会の質疑に立った。

「医療、これからどうなるか分からへん。（観光支援事業の）『Ｇｏ　Ｔｏ　トラベル』の予算はやめて、医療に全部振り向けると首相が決断すれば、みんなが納得する」

立民の辻元清美副代表はこう訴え、「Ｇｏ　Ｔｏ　トラベル」の予算が含まれる令和２年度第３次補正予算案の組み替えを要求した。「みんなが納得」といった極論まで持ち出した辻元氏は、挑発を織り交ぜながら首相を追及。

首相に代わって他の閣僚が答えようとすると、小泉純一郎元首相や安倍晋三前首相らに迫ったときと同様、「ソーリ、ソーリ」と連呼して首相に答弁を求めた。

（出典　毎日新聞）

引用元　野党、新型コロナ対策で猛攻　首相は低姿勢貫く　体調への懸念も

辻元氏は「GoTo」予算について、「医療に全振りしろ、みんなが納得する」と発言したが、辻元氏の言うみんなとは、誰のことを指しているのか。

観光事業やその関連で生計を立てている人のことは、頭の片隅にもないのか。

挑発を織り交ぜる辻元氏の質疑のスタイルに共感する人がいるとは思えない。少なくも、辻元氏の質疑スタイルに「みんなが納得」することはない。

これではまるで不良の「みんなやってるもん！」と変わらない。

野党の「GoTo」批判について、医師で医療ジャーナリストの森田洋之氏が苦言を呈している。

感染拡大の要因は「GoTo」だけではない！！他の要因も考慮すべし！！

新型コロナの感染拡大の原因を、昨年の臨時国会から「GoTo」としてきたのが野党だ。それ以外の要因はまるでないかのような言い分だった。

そして、今国会でも同様に「GoTo」を批判している。この野党の姿勢に対して、医師で医療ジャーナリストの森田洋之氏が苦言を呈した。

一方、「対象とする期間の取り方に疑問がある」とみるのは、医師で医療ジャーナリストの森田洋之氏だ。「ＧｏＴｏ実施期間には感染者数の増減の波があるが、今回対象となっているのは感染者が増えた時期で、しかも旅行者がわずかしか動いていない時期だ」と指摘する。

（中略）

森田氏によると、査読前論文を公開するサイト「ｍｅｄＲｘｉｖ」に公開された日本人研究者の英語論文では、「移動」だけでなく「温度」や「湿度」など気候条件の関係も研究されているという。「移動が増えれば、感染性も上がる正の相関がある一方、温度が下がると、感染性が上がる負の相関もみられ、気候の影響が大きいとしている。ＧｏＴｏだけではなく、季節性など他の因子も考慮する必要があるのではないか」と森田氏。

（出典　ニッポン放送）

引用元　ＧｏＴｏだけが悪いのか　コロナ感染拡大の“元凶論”再熱、第３次補正予算の追加費に野党「不謹慎だ」　森田洋之氏「他の因子も考慮すべき」

森田氏の言うように、感染症には季節の影響がある。その最たる例がインフルエンザ等だ。そもそも世界中でこの季節に感染拡大が起きていることを考えれば、答えは明らかだ。

結局のところ、野党は、真剣に感染拡大防止に取り組むつもりがないのではないか。誰でもわかりやすい「GoTo」すなわち「悪者」という構図に固執している理由は、政権批判以外に見いだせない。

決めつけから、大事件に発展した民主党時代の永田メール事件の反省はないのか。

柔軟な思考が出来ない野党が政権を担っていたら、柔軟な対応が求められるコロナ対応は行き詰っていたに違いない。

着実にワクチン接種を用意周到かつ迅速に進める菅政権でよかった。