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JBpressが現地で取材したか疑わしいロシア報道か!?セチン氏をセーチン、ミラー氏をミレル氏と表記してしまう致命的ミス!?しかも事実関係も疑わしい記述!!

我国の国際報道は英語圏や中国でも変なのが多いが、これがロシアや中東や東南アジアになるともっと無茶苦茶になる。

その典型例と思えてしまう記事が何とJBpressで配信されたのである。基本的な人名が現地の発音と違う上に、事実関係も違うものだったのだ。人名記載はウィキペディアそのまま。現地の人と会話をしたのか疑問だ。メディアの猛省を望みたい。

JBpressが現地で取材したか疑わしいロシア報道か!?セチン氏をセーチン、ミラー氏をミレル氏と表記してしまう致命的ミス!?

JBpressは2月26日に「ロシアの決定的瞬間が秒読みに」と言うプーチン政権が大ピンチとする内容の記事を配信した。

しかし、この記事は人名表記からして怪しげなものだった。政治知新は読んだ瞬間誰のことを言っているのかわからなかったほどだ。読んでみてやっとわかってきた状況。

この派閥の代表格がロスネフチのI.セーチン社長、ガスプロムのA.ミーレル社長、A.クードリン会計検査院総裁などです。

(中略)

ロスネフチのI.セーチン社長は今年2月15日にプーチン大統領と会い、「ロスネフチのみが世界の大手国際石油会社の中で2020年も黒字になった」と報告しています。

引用元 ロシアの決定的瞬間が秒読みに

確かにウィキペディアではセーチンにミレル(ミーレル)となっているが、実際にロシア語の発音ではセチンとミラーと聞くことが多い。現地の人と話しても、米国の人と話しても二人の発音はセーチンとミラーだ。もし現地で取材していればこの発音など聞くことは皆無であろうことから、本当に取材したのか???と思えてしまう。

今年は首相交代があり得ないのに、勝手に首相交代があるはずと大予想し、何故そうならないとするJBpress記事!!他にも怪しげな分析!!

記事の内容自体も疑問点はある。

結論から先に書きます。昨(2020)年1月15日に年次教書発表と同時にD.メドベージェフ首相は辞任表明。翌16日にはM.ミシュースチン首相(テクノクラート)が誕生しました。

筆者は、今年も年次教書発表と同時に内閣を解散して、ロシアに新首相が誕生するだろうと予想しておりました。

ところが、今年はプーチン大統領周辺の利権派閥間において水面下の権力闘争が勃発・激化しているとの噂が流れています。

引用元 ロシアの決定的瞬間が秒読みに

首相交代がなぜ予定されていたとするのか意味不明だ。前任のメドベージェフは8年も留任していた。そして、ミシュスティン現首相はロシアの納税システムの近代化及びデジタル化を成し遂げた有能な官僚であり、プーチンの再来として後継者とも目されている一人だ。

そんな彼をなぜ、解任しなければならないのか。

この執筆者が見落としているのは、今年のトピックがメドベージェフの弱体化だと言うことだ。実は、ロシアではメドベージェフのファンデーションが閉鎖になり、前第一副首相シュワロフの傘下に移動することが決定したりしている。こんなことは現地の日本企業に聞くだけでもわかる話だ。ちなみに政治知新はいつもなるべく関係者や現地の人間に取材することを心がけている。少しは弱小政治知新を見習ってほしいものだ。

確かにこの記事が指摘するようにロシアでは水面下で権力闘争が激化している。しかし、それはメドベージェフの没落に伴う権力闘争なのである。あくまでもプーチン政権は盤石であり、むしろ現首相の権力は強化されているのが実情だ。

また他にも怪しげな分析はある。

彼の引退後の新居が「プーチンの宮殿」になるはずでしたが、ナヴァールヌィ氏に暴露されてしまいましたので、もう「プーチンの宮殿」には住めないでしょうね。

でも邸宅は幾つもありますので、プーチン反対派が大統領にならない限り、老後は安泰です。

(ナワリヌイ氏は“プーチン宮殿”にダンスダンスレボリューションがあるとCGで主張するが証拠はない。)

引用元 ロシアの決定的瞬間が秒読みに

と語るが、これは珍説だ。

宮殿事件はロシアでは大ごとになっておらず、大統領なら当然との雰囲気がありおそらくプーチンは気にせず使うであろうし、そもそもあれがプーチンの物である証拠もない。

その証拠に、ロシアでの反政府デモはもともと参加者が少なかったが、ついに中止に追い込まれた。

ナワリヌイ氏の陣営は2月4日、同氏の釈放やプーチン大統領の退任を求める抗議デモを、春まで休止すると表明していたのである。

本当にロシア国民の多くが反プーチンであるならば、シリアやリビアと同様に弾圧をものともせずにデモを行い、武装蜂起していたであろう。実際、ゴルバチョフ政権も共産党クーデターも市民の抵抗で粉砕されたではないか。


このように、とても現地で取材をしていたとは思えない大胆な記事を掲載したJBpressとライターは猛省すべきである。

そしてこうした傾向は日本の多くのメディアに現在見られる状況だ。
ほとんどの海外報道は、現地記事のコピペやネット検索での情報を編集したもので取材を行っていない。いわゆるこたつ記事だ。

こんな報道であって良いのであろうか?昨日も指摘させていただいたが、朝日新聞は記者の数の削減を行うそうだ。多くの新聞社もそうした傾向が見られる。
つまり真実が国民に届きにくい状況に今あるのだ。
国民はこの状況を知るべきだし、どうして行くべきか真剣に考えていく時にきている。
ネットは便利だが、こうした状況を作り出してしまったのもネットと我々なのである。

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