珍説!現代ビジネス、ラムザイヤー教授の論文を批判するも、ご自身の見解を当然視しすぎでは??そして大いなる矛盾も!!
文在寅一派にとって不都合な真実を明らかにしたハーバード大学のラムザイヤー教授による論文。韓国国内の一部の勢力が沸騰していることは、言うまでもない。
この論文に対しては、あらゆるところから批判の声が上がっている。しかし、批判の中には論拠が稚拙なのものが多い。否定の為の否定になっているのだ。
ラムザイヤー教授の論文に対する批判記事を配信した現代ビジネスが配信した記事も同様で、長々と自身の見解を述べ、仕舞いには自身の論拠に矛盾をきたしている。批判の為の批判の記事には読む価値すらない。
歴史修正主義??それはご自身の見解では??
ラムザイヤー教授の論文をめぐって激しい論戦が繰り広げられている。しかし、批判の多くは傾聴に値しないもの。
今回、批判記事を配信した現代ビジネスも、その類だ。我国国内の右派勢力にとって、代弁してくれる念願の学者が、ラムザイヤー教授だと言うのだ。
「歴史戦」とは何だろうか。それは、日本の右派が「慰安婦」問題などについて、歴史修正主義のメッセージを海外に向けて発信する動きのことで、第二次安倍政権以降に本格化した。
(中略)
そんな中、ラムザイヤー氏が、2018年頃から右派色が強い論文を続々と発表するようになった。そして、2020年のIRLEのラムザイヤー氏による「慰安婦」論文の公開をうけ、今年に入り産経新聞、ジャパンフォワード、夕刊フジなど産経新聞系の媒体が、ラムザイヤー氏の論文を宣伝、拡散するような記事を続々と出した。
そもそも論として、「歴史修正主義」という言葉自体が、成立し得ない言葉ではないのか??新しい事実が明らかになれば、それは当然正される。実際、我国の歴史も新たな事実に基づいて正されてきたものがある。
自身の見解に固執するために、都合の良い言葉として「歴史修正主義」を用いているだけに過ぎない。
さらに、ラムザイヤー教授が我国にとって待望の英語圏の学者とするのは、現代ビジネスの主観に過ぎない。
ラムザイヤー教授の論文を批判するなら、それ相応の論拠を示してなされるべきだ。
この中途半端な現代ビジネスの批判は、批判記事の中で大きな矛盾をも含んでいた。
査読できる分野ではない??ご自身の専門分野は??
どうしてもラムザイヤー教授の論文を否定したいのか、その批判記事の中には、とても面白いものがある。
問題になっているラムザイヤー論文が掲載されたのは、いずれも経済学系の学術誌や書籍であり、日本研究や歴史学の雑誌や書籍ではない。つまり、歴史の事実や、史料の解釈の妥当性などについて専門的に評価できる査読者がいる分野ではない。
それゆえ、歴史や日本研究を専門とする学者から様々な批判が提示されている。「慰安婦」と朝鮮人業者の間の契約について論じる論文であるにもかかわらず、肝心の契約を示していないことをはじめとして、史実の理解や、歴史資料の歪曲、研究手続き上の不正、研究倫理の問題などに関する批判だ。
現代ビジネスは、ラムザイヤー教授の論文が、専門外の学術誌等に掲載されたため、ラムザイヤー教授の論文を査読できる人がいないというのだ。
確かに、専門外のことを査読する方が無理というもの。しかし、だ。ラムザイヤー教授の論文を批判する記事を寄稿している人物を見てみると面白いことがわかった。
寄稿者は、山口智美モンタナ州立大学教員だ。ラムザイヤー教授の論文を批判していることから、専門は歴史かそれに準ずるものと思っていた。
しかし、山口氏の専門は、文化人類学なのだ。(参考)
山口氏は、自らラムザイヤー教授の論文の掲載について「歴史の事実や、史料の解釈の妥当性などについて専門的に評価できる査読者がいる分野ではない」と記述していた。
当然のことながら、この論理で行けば文化人類学が専門の山口氏が査読できるわけがないのだ。
批判の為の批判を現代ビジネスは行いたいようだが、あまりにも稚拙なものだった。ぜひ、批判記事を配信するなら、「専門分野」の第二次大戦に関するプロの歴史家の見解をお願いしたい。