【新型コロナ】米国では昨年を上回る死者数。英独も新規感染者が増加。お隣韓国では「すでに医療崩壊」 英紙「日本が新型コロナの驚くべき成功例」
共同通信が「米コロナ死者、昨年上回る デルタ株流行や低接種率が要因」と報じた。
新型コロナウイルスの感染者、死者の累計が世界最多の米国で、今年の死者が昨年の約38万5300人を上回った。ジョンズ・ホプキンズ大の集計などを基に、米メディアが20日報じた。感染力が強いデルタ株の流行とワクチン接種率が低い地域が残っていることが主な要因とみられている。
米政府は、室内での集まりが増えるクリスマスシーズンを控えワクチン追加接種拡大などで対応を急ぎたい考え。
米疾病対策センター(CDC)によると、20日時点でワクチン接種を完了したのは全人口の59.1%にとどまっている。18歳以上の成人人口では70.9%。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b6e292233a8227b58c97ba62dd54fd889e313267
ドイツでも11月18日の新規感染者は過去最多となっていた。
ドイツ政府の研究機関によると、18日の新規感染者は過去最多の6万5371人、新たな死者は264人。オーストリアは同じ18日に全人口の約600人に1人にあたる約1万5000人が感染し、政府は22日から4回目となる全国的なロックダウンに入ると発表した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/75263fea806ceb4d46b3abd1d0fe84dc9500d896
イギリスでも10月21日に新規感染者数が5万人を超えていた。
新型コロナウイルスの感染が再拡大するイギリスで21日、1日の感染者数が5万2009人となった。5万人を超えるのは7月17日(5万4674人)以来。
感染を抑えるためさらなる規制を求める声が上がる中、ボリス・ジョンソン英首相は、順番が来たらブースター(追加免疫)接種を受けるよう国民に求め、3回目の接種の対象となった人はすぐに予約を取るべきだとした。
お隣韓国も中央日報が「すでに医療崩壊」と報じている。
ほとんどの医療機関はすでにコロナ重症患者用病床を確保するために一般の集中治療室を減らした状態だ。救急室の患者を移動させる重症患者用病床が足りなくなっている。現場では病院間を移送する救急車が集中治療室を探そうと「OO病院、重症患者用病床はありますか」という電話の問い合わせがひっきりなしに入ってくるという。さらに季節的に脳卒中や心筋梗塞、肺炎患者などが増加する時期だ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7b059522ad1774b0fed0744b359588d242bc2067
そのような海外の新型コロナの感染状況をよそに日本は11月21日の新規感染者数は143人と発表された。マスコミなどが散々煽って、やれNY市長がどうの海外はこう取り組んでいる。日本は最悪と騒いでいた人も居たが、実際はこの通りである。
ニューズウィークが英ガーディアン紙の『瀬戸際からの復活:日本が新型コロナの驚くべき成功例になった理由』をという記事をとりあげ「日本のコロナ感染者数の急減は「驚くべき成功例」」と紹介した。
急減の理由は
減少の理由については国内でもはっきりとした説明が確立していないが、ガーディアン紙も断定的な理由づけを行なっていない。ただ、2つの要因が大きく影響した可能性があるとみている。1つ目は、ワクチン接種の浸透だ。日本は接種の開始時期こそ諸外国に遅れを取ったものの、現在では人口の約65%がワクチンの2回接種を終えており、これが新規感染を食い止めた可能性がある。
一方、イギリスで必要回数の接種を完了している率は現時点での日本と同程度だが、ここ1〜2ヶ月ほどは伸び悩んでいる。オーストラリアは55%前後と、日本を10ポイント程度下回る。両国では反ワクチン・デモが行われ、警官隊と衝突して負傷者を出すなどしている。アメリカの完了率もオーストラリアと同程度で、なおかつ伸び悩んでいる。
2つ目の要因として、マスク着用への抵抗感の少なさが幸いした可能性があるという。ガーディアン紙は「諸外国が屋内その他でマスク着用義務を緩和する一方、多くの日本人は思い切ってマスクを外すことを想像しただけでも身震いしている」と述べる。パンデミック以前から風邪やインフルエンザなどの予防で冬場のマスクは習慣化しており、着用に抵抗が少なかったことが要因のひとつとして考えられそうだ。
このほか、夏場のピーク自体が季節性のものだったとみる専門家もいる。エアコンを利用する夏冬は窓を開けづらくなり、感染症の流行につながる環境が生まれやすい。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/10/post-97297.php
前政権の菅政権が海外より遅れを取った国民のワクチン接種について、菅前総理の「1日100万人接種」の号令の下、懸命にワクチンを確保し、国民に接種を促してきた。自治体や医療機関もこれに呼応し、最悪のスタートを切ったはずの日本のワクチン接種が今やG7トップとなった。(参考)
記事があげている「2つ目の要因」も非常に大きく、これは国民一人一人の努力のたまものだ。政府や自治体も国民に感染防止を訴えかけたのも大きい。
(自治体もこのように住民に呼びかけた。 出典 山形県高畠町)
マスク着用については、日本国内でも「屋外なら不要」とか、「喋らなければ不要」とかいう意見もあったが、やはり、マスク着用を習慣づけたのが大きかったのではないだろうか。
また記事では、日本の緊急事態宣言が効果的であった事や、日本の医療体制が優れていることも紹介していた。
ウールハウス教授は日本の緊急事態宣言を評価し、「こうした対策は感染数を抑えることを目的としており、その意味で成功しているように思われる」とも述べている。
教授はインドにおけるデルタ株の第1波でも同じく急激な拡大と収束がみられたと指摘し、日本の急速な感染者数減少は特別な驚きではないと見ているようだ。ある感染者が感染してから二次感染者にうつすまでの時間を疫学用語で「世代時間」というが、デルタ株はこの世代時間が短い特性がある。結果、集団内に急速に広まり、そして急速に波が引く形になるのだという。
医療機器の充実も貢献
i紙は日本の状況から、イギリスが学べる点は多いと指摘する。「日本の主要メディアではネガティブな記事がヘッドラインを飾りがちだが、データを比較すれば他のG7諸国よりも日本はおおむねうまくパンデミックに対処している」との評価だ。イギリスの倍近い人口を抱える日本だが、新型コロナの死者数は同国の7分の1未満となっている。同紙は理由のひとつとして、日本は人口あたりのCTスキャナー配備数が世界で最も多く、肺の異常を早期に発見しやすいことを挙げる。100万人あたり111台を確保している日本に対し、イギリスでは9台に留まる。ほか、体外式膜型人工肺(ECMO、エクモ)の配備数や病床数が多いことも有利だという。一方、医師と看護師の数は他のG7諸国よりも少ないとの指摘だ。
いったん落ち着きを見せている国内だが、ガーディアン紙・i紙ともに、冬場の再流行に懸念を示している。こと年末年始には忘年会など酒席が続きがちとなり、再発要因のひとつになりかねない。いったんは感染の抑制に成功した日本だが、日常生活の再開と感染者数抑制のバランスの模索が続きそうだ。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/10/post-97297_2.php
確かに医師不足や看護師不足が今回のコロナ過で浮き彫りとなった。
NPO法人医療制度研究会副理事長で外科医の本田宏医師は「そもそも、今の医療逼迫は厚労省と日本医師会が旗を振ってきた医師数の抑制によるものです」と語る。
コロナのピークが過ぎたからいいのではなく、今後厚労省はここにメスを入れていかなくてはならない。
政府と国民の緩みひとつで再びパンデミックを引き起こす可能はまだある。そして、また再び新型コロナに替わる病がいつまん延するかわからない。
我々国民も、一人一人がもう少し我慢するところは我慢し、コロナを乗り越えましょう。