立民・泉健太新代表、共産党との野党共闘について「総選挙に向けての合意で、現時点では存在していない」という認識を示すも、共産・志位委員長「公党間の合意だけでなく国民に対する公約。誠実に順守していきたい」
立憲民主党の新たな党首となった泉健太新代表が、共産党との野党共闘について「総選挙に向けての合意で、現時点では存在していない」という認識を示した。
泉新代表は会見で、先の衆院選を前に共産党と結んだ野党共闘の合意について、「現時点では存在しない」と強調した。
立憲民主党・泉新代表「(共産党との野党共闘の合意は)前回の総選挙に向けて交わしたものと。現時点で何かが存在しているということではないのかなと思っている」
これに対して、共産党の志位和夫委員長は今後も野党共闘を「公党間の合意だけではなくて国民に対する公約だ」と継続させることを望む発言をした。
先の衆院選に際して立民と合意した政権獲得後の「限定的な閣外協力」を含む協力関係に関しては、「公党間の合意だけではなくて国民に対する公約だ。誠実に順守していきたいし、立民にもそういう立場で対応してもらいたい」と語った。
来年夏の参院選に向けた立民との協力をめぐっては「新執行部の方々と話し合いをできるだけ早く進めていきたい。共闘というのは参加する政党の対等、平等、相互尊重が大事だ。これが参院選で協力していく場合の不可欠な前提になる」と強調した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/01800c90989700031a79b7133a206decca8af7f7
志位氏はTwitterにも次のように投稿。
(立民代表選で泉健太氏が新代表に選出したことについて問われ)心から祝意を申し上げる。野党共闘を力を合わせて前進させていきたいと願っている。
参院選に向けた話し合いをできるだけ早く進めていきたい。共闘は、参加する政党の対等平等、相互尊重が大事であり、参院選協力の不可欠の前提になる。— 志位和夫 (@shiikazuo) November 30, 2021
野党共闘を「公党間の合意だけではなくて国民に対する公約だ。誠実に順守していきたいし、立民にもそういう立場で対応してもらいたい」と語る志位氏に対し、泉氏は関西テレビの「報道ランナー」に出演し「一方だけが有効だと言い続けてもあまり意味がない」と述べた。
また、泉氏は、28日のフジテレビの番組で「議席以外に、共産党との共闘で立憲が失ったものがあると思う人は挙手してほしい」と言われ挙手していた。(参考)
(新実キャスター)
今回、安全保障法制を廃止するなどの政策協定を共産党と結んだり、限定的な閣外協力をすると合意した。衆院選が終わったら、全てちゃらにしますとは、合意文書には書いていない。共産党の小池氏は、閣外協力について、「私たちは20超の小選挙区で立候補を取り下げたので立憲にも誠実な順守を強く求めたい」と言っている。こうした政策協定や閣外協力についてはどう考えているのか。(泉健太衆院議員)
今回の選挙で協力をしていただいた各党のみなさんには感謝しています。一方で書いていないから順守ということではない。協定ですから両者の合意があって初めて成り立つ。一方だけが有効だと言い続けてもあまり意味がないのかなと。各政党が今回の選挙結果を受けて、さまざま反省をしたり検証をするのは当然です。何かしばろうとか、そういう関係になってはいけないのかなと思います。(新実キャスター)
文書にやめるとは書いていない。代表になられた泉さんが共産党の志位代表にやめるとおっしゃるのか。(泉健太衆院議員)
書いていないから続いているというのは1つの考え方としてはありだが、わが党内にも、選挙の時に結んだものだから選挙が終わった時点で一定の役割を終えているとおっしゃる方もいる。(新実キャスター)
泉さんはどう考える(泉健太衆院議員)
枝野代表に1度、話をよく伺って政党として信頼感をもって対応したい(神崎デスク)
選挙協力について。泉さんは京都が地盤ですので共産党の強さや組織力はよく分かっていらっしゃる。共産党といつまで選挙協力するのか。(泉健太衆院議員)
今回、立憲民主党が立憲民主党として有権者に政策を選んでくださいと言えていたかどうか。ひとつ大きな問題もある。足し算の話で考えるのではなく、立憲民主党として有権者の皆様と向き合うことが最優先。次の選挙でどことくっつくとか、そんな話をするべきではない。立憲民主党としての政策をお届けする。そして理解者を増やしていく。https://news.yahoo.co.jp/articles/8d7d713dd009ee4dd9a8873d0e6e21cac05a3cb5
泉氏は今後の共産党との共闘に否定しながらも、明確な言及は避けている。どうやら枝野幸男前代表に相談してから判断することになりそうだ。