韓国のコンビニで日本製ビール復活 韓国ネット「やっぱり味は日本のビールが最高」「不買運動は最後までやり遂げる」
2019年7月あたりから始まった韓国による日本製品の不買運動の「ノージャパン運動」。日本製のビールの輸入は同月で45%減となった。これまでも韓国のご都合不買運動は続いたわけだが、ついに我慢できなくなったようで日本のビールが店頭に並ぶようになったようだ。
2021年12月15日、韓国・ニュース1は「日本製ビールが再び『4缶1万ウォン(約963円)』割引イベントの対象に含まれた」と伝えた。
記事によると、韓国のコンビニエンスストアチェーン「イーマート24」と「CU」は今月から、輸入ビール「4缶1万ウォン」割引イベントの対象に日本製ビール(イーマート24はアサヒビールに限定)を追加した。
韓国で日本製ビールは19年夏に始まった日本製品不買運動のメインターゲットとなり、割引イベント対象から除外されていた。また店長の意向で販売すらしていない店舗も多かった。その影響でコンビニ販売数「不動の1位」だったアサヒビールの売り上げは急減し、10位圏外に落ちていた。
今回日本製ビールがセールイベントに復活した背景について、記事は「倉庫に積まれていた在庫を一掃しなければならない上、最近は日本製品不買運動が落ち着いているためとみられる」と説明している。また「韓国製クラフトビールに押され人気に陰りを見せる輸入ビールの販売を強化するための戦略でもある」と分析している。
実際に韓国の日本製品不買運動は徐々に下火になっており、ユニクロや日本車の販売が大幅に増加している。
ユニクロは最近、有名ファッションブランドとコラボした商品が品切れ状態となった。2021年度(2020年9月~2021年8月)の売上高は5824億ウォンで前年比7.5%減となったが、営業利益は529億ウォンを記録し前年(マイナス883億ウォン)から黒字転換に成功した。
レクサスは今年1~11月に前年同期比18.8%増の8994台を販売した。トヨタも5932台で9.0%増加、ホンダも4055台で45.3%急増したという。
この記事を見た韓国のネットユーザーからは「復活してくれてよかった。やっぱり味は日本のビールが最高」「元々ノージャパン運動は政府が反日感情をあおって始まったものだからね」「韓国企業も愛国心だけで商売をしてはいけない」「こういう記事を出して不買運動をあおるのはやめてほしい。消費者にも選択の自由がある。いまだに日本製を買うと売国奴だと批判してくる人もいる。個人の好みを尊重してほしい」「正直、コスパは韓国製ビールより外国製が優れている。韓国のビールももっと競争力を高めないと」など肯定的な声が寄せられている。
一方で「過去の歴史を認めない日本の製品を買ってはいけない。日本は信頼できない国だから」「私はまだまだ不買を続ける」「日本ビールを売る店は名前を公開するという法律をつくってほしい」「売る方も買う方も悪い」「独立運動はできなかったけど不買運動は最後までやり遂げる」など根強い反発の声も見られた。(翻訳・編集/堂本)
ビールばかりでなく、衣料や自動車も「ノージャパン運動はどこに行った?」という状態になっているようだ。
FNNでは「反日疲れ」と解説していた。
FNNソウル支局 川崎健太記者:
ただあれから2年がたって、実は潮目が大きく変わってきました。確かに韓国の日本からの輸入はいったん落ち込んだんですけれども、最近は急増しているんですね。2021年1月から5月、日本からの輸入は2兆4000億円を超えています。前年同期比で2割も増えているんですね。この結果、韓国の貿易赤字(対日赤字)は1兆1100億円を超えて、結局前の日本依存の構図に戻りつつあるというわけなんですね反日疲れで距離を置く人が出てきた
これはなぜか。そのキーワードがこちらです。反日疲れですね。確かに反日不買運動は韓国全土で展開されたんですが、不買運動を強要されているようで嫌だと、いわゆる同調圧力を毛嫌いする人も中にはいまして、最近はノージャパン運動から距離を置く人も出てきたんですね
具体例を見ていきますとやっぱりこれですね。日本製のビール。2年前は輸入が9割減ったんですけど、今は回復傾向になってます。あと不買サイトで、当時「nonojapan」というサイトが立ち上げられたんです。韓国人が自分が不買したい日本製品をサイトに書き込んでみんなで共有しようというもので、アクセスが殺到したんですよ。でもこれは2020年から書き込みが止まっています。あとは旅行ですね。2021年4月の世論調査で、韓国人の6割がコロナが収束したら日本に行きたいと答えているんですね。反日不買運動は熱しやすく冷めやすい若者たちの一時的なトレンドだった。これに過ぎなかったというわけなんですね
ノージャパン運動をやっていても良いことがないと気づいたのだろう。そして、仕事終わりには美味しいビールを飲みたいという誘惑には勝てなかったのだろう。