中国外相がイラン外相と会談 対米で一致 協力合意の開始を発表




米国が、日豪や欧州と対中包囲網を形成するよう連携を図る中、中国も米国に不満を持つ国を取り込む動きに出た。中国の王毅外相は、イランのアブドラヒアン外相と会談し、米国の対イラン制裁に反対すると表明し、イランを取り込もうと動いた。

中国の王毅外相兼国務委員は14日、イランのアブドラヒアン外相と会談し、米国の一方的な対イラン制裁に反対すると改めて表明した。両外相は、経済・政治の関係強化を狙った25年の協力合意の開始を発表した。

中国外務省が15日、江蘇省無錫市で行われた会談の概要を明らかにした。会談で王外相は、イランを巡る困難な状況が続いているのは、2015年の核合意から一方的に離脱した米国に責任があると指摘し、核合意再建のための協議開始を強く支持すると述べた。また一方的なイランへの制裁や、人権などを通じた政治的操作、内政干渉には断固反対すると述べた。

中国とイランは昨年3月、25年の協力合意を締結。イランは中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に参加することになる。

外務省概要による会談の要約によると、両国は今回の合意でエネルギー、インフラ、農業、医療、文化のほか、サイバーセキュリティー、他国との協力について協力を深める。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b709470648e877314730e6588921c1779257bd76

これまで中国は「一帯一路」で発展途上国に債務を負わせ次々と陥落させてきたが、次の一手が米国に反感を持つ国を取り込む動きに出た。イランのほかにも、トルコや他の中東諸国との外交を積極的に行っている。ただ、中東の国々が中国の思惑通りになるかどうかはわからないが、欧米が自由主義陣営を築いたように、中国も陣営を築こうとしていることは確かなようだ。

現状では、中国が米国を相手取り大胆な行動に出るとは思えないが、中国が反米国を次々と取り込み世界を二分する勢力になれば、一気に南シナ海や台湾進攻、続いて沖縄の離島侵攻となるかもしれない。外務省は特に注意してアンテナを張り、そうならないよう働きかけるべきだ。







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