【われわれは『論憲』という立場】立民・中川会長「予算委員会の間は応じないという方向で頑張っている」
立憲民主党の憲法調査会中川正春会長は、与党からの憲法審査会を開きたいとの要求に「予算委員会が開かれている間は応じない」という考えを示した。これだけでもネット上では非難の声が高まっているが、中川氏は「頑張っている」という言葉を添えた。
立憲民主党は、25日夕方、党の憲法調査会の会合を開き、中川正春会長は「与党から憲法審査会を開きたいという要求が来ているが、われわれは、原則に戻って予算委員会が開かれている間は応じないという方向で頑張っている。われわれは『論憲』という立場であり、憲法を中心にして、これからの社会の在り方や日本の国の形についての議論は積極的にやっていく」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220125/k10013449871000.html
「われわれは『論憲』という立場」と言いつつも、憲法審査会を開かせないように頑張っていると受け取れる中川氏の発言。「論憲」とは積極的に憲法を論じるということで、改憲議論も論憲のひとつだと思うのだが?なにか言ってることとやってることがチグハグなような気がする。
「論憲という立場で、憲法を中心にして、これからの社会の在り方や日本の国の形についての議論は積極的にやっていく」というのなら、予算委員会があろうがなかろうが憲法審査会に出席すればいいと思うのだが。それとも、立憲民主党の憲法調査会の議員はすべて予算委員会に出席するとでもいうのだろうか?
かつて枝野幸男前代表は「私は護憲派ではありません。憲法の中身をより良い方向に変えるなら、改憲には賛成です。つまり、いまの日本国憲法が持っている価値観を発展させるなら、改憲は大いにありということです」と語っていた。(参考)すなわち、日本が発展するなら改憲を含め積極的に憲法について議論をすべきと述べている。これが論憲だ。
衆院選後の憲法審査会では立憲民主党の奥野総一郎議員は「『論憲』の立場をとり、必要な議論は行っていくが、自民党の4項目など、特定の改正案を前提とするものや改憲ありきであってはならない。現行憲法の足らないところを議論し、白紙から一歩一歩進めていくべきだ。国民投票のCM規制などの議論を優先してお願いしたい」と述べた。(参考)これも論憲だ。
だが、今回の中川氏の発言を見ると、立憲民主党は「議論は積極的にやっていく」といいつつも憲法審査会には消極的に見える。