今月下旬に法案提出!岸田総理が確立を目指す経済安全保障!罰則規定も盛り込む見通し!!
今開かれている通常国会では注目の法案が目白押しだ。その注目すべき法案の1つが経済安全保障関連だ。
新型コロナを契機に我国のサプライチェーンの脆さが明らかになった。そして重要な技術の流出を止めるのも喫緊の課題だ。
こうした課題に応えようとするのが経済安全保障だ。岸田総理は担当大臣を設け、法案提出の姿勢を見せていた。そしてとうとう今月下旬には法案が提出される見込みとなった。
岸田総理、小林担当相には、何としても実効性のある制度を確立してもらいたい。
有識者会議が取りまとめた提言!
経済安全保障に関する法整備を行う為に、岸田総理は有識者会議を設置していた。そして1日に有識者会議において取りまとめられた提言が、小林担当相に手渡された。
政府は1日、今国会に提出する経済安全保障推進法案に関する有識者会議(座長・青木節子慶大院教授)を開いた。会議は重要物資のサプライチェーン(供給網)強化や基幹インフラの安全性確保などを盛り込んだ提言をまとめ、早期の立法化を求めた。提言を受け、政府は今月下旬に法案を提出する意向だ。
米国と中国が経済や先端技術分野で覇権を争っており、日本でも経済安保への対応は急務となっている。政府は「供給網強化」「基幹インフラの安全確保」「官民技術協力」「軍事転用可能な技術の特許非公開」の4分野を柱に推進法を整え、経済安保体制を拡充する。コロナ禍や地政学的な緊張による経済安保上のリスクを挙げ、産学の立場から提言に「立法措置を速やかに具体化し、成立を図ることを強く求めたい」と記した。
(出典 小林担当相公式TWITTER)
提言の内容の一部のみを見ても、経済安全保障が多岐の分野に渡ることが良くわかる。こうしたことを勘案して、提言では、関係省庁が一体となって動くことの重要性を指摘。さらに人員、予算等の確保も求めている。
法案には罰則の規定も盛り込む!
有識者会議で行われてきた議論で、さらに注目すべき点は罰則についてだ。実効性を高める為には罰則も十分検討に値する。
実施に当たり、政府が保有する機微技術の情報や政府の目指す方針などを民間に伝える。特定秘密に指定された情報などについては官民ともに秘密保持に関する罰則が伴う。一方、そこまでには至らない情報の取り扱いの場合、政府側の職員は国家公務員法の守秘義務違反などに問われ、罰金や懲役といった罰則が科されるが、民間側への規定は原則として存在しない。防衛装備品の共同開発などでも、契約上の制約にとどまっているのが実情だ。
(中略)
罰則の導入には「民間の萎縮を招く」との指摘もあるが、米欧をはじめ海外では一般的で、むしろ日本の対応の甘さが指摘されている。政府関係者は「経済安保の重要性はますます高まる。情報管理を徹底する観点から最低限の手立ては必要だ」と説明する。
情報漏洩を野放しにしていては、実効性のある経済安全保障の確立など絵に描いた餅になりかねない。
こうした懸念に対応する形で、法案には罰則規定が盛り込まれる方針だ(参考)。
岸田総理は国際情勢の変化、そして我国課題に対応する為に、自民党総裁選の時には経済安全保障を打ち出していた。その経済安全保障関連法が今国会で提出されるとなれば、注目せずにはいられない。
岸田総理、小林担当相の手で、我国の経済安全保障環境の確立に向けて更に力を尽くしてもらいたい。
(出典 首相官邸)