中国「クアッドは中国を抑えつけて包囲し、米国の覇権を守る道具」いいえ、提唱したのは安倍元総理です
国外務省の趙立堅副報道局長は日米豪印(クアッド)について「いわゆるクアッドは実質的に中国を抑えつけて包囲し、米国の覇権を守るための道具だと考える」と述べた。
オーストラリア・メルボルンで11日に開かれた日米豪印(クアッド)の外相会合について、中国外務省の趙立堅副報道局長は同日の定例会見で、「いわゆるクアッドは実質的に中国を抑えつけて包囲し、米国の覇権を守るための道具だと考える。人為的に対立をあおり、国際的な団結と協力を破壊するものだ」と強く批判した。
そのうえで、「冷戦はすでに終結しており、中国を封じ込めようとする同盟の構築は人心を得られず、活路もない。関係国は時代遅れの冷戦思考を捨て、集団による対抗という誤った手法を改め、インド太平洋地域の平和と安定のために建設的な役割を果たすべきだ」と訴えた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6cb312cdafc2c2a6c69fc2e03dedeae865327944
だが、クアッドは2006年に安倍元総理が提唱したのがきっかけのものだ。日本の呼びかけに米豪印が賛同したのだ。
日本、米国、オーストラリア、インドの首脳や外相による安全保障や経済を協議する枠組み。英語で「4つの」を意味する「Quad(クアッド)」という通称が定着する。4カ国はインド洋と太平洋を囲むように位置し、自由や民主主義、法の支配といった共通の価値観をもつ。今回の首脳協議は1月に就任したバイデン米大統領の強い働きかけで実現した。
2004年のスマトラ沖地震と津波被害で4カ国がチームを組んで国際社会の支援を主導したことがある。クアッド構想は06年に安倍晋三首相が4カ国の戦略対話を訴えたのがきっかけだ。安倍氏が首相へ返り咲いて計画が再浮上した。17年11月に局長級会合が始まり、19年9月にニューヨークで初の4カ国外相会談を開催した。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE11A7R0R10C21A3000000/
確かに中国の東シナ海、南シナ海進出を抑止することを狙いとするものとなっている。それは、日本の安全保障を守るのにはインド太平洋の平和が必要不可欠だからだ。
中国は「冷戦はすでに終結しており、中国を封じ込めようとする同盟の構築は人心を得られず、活路もない。関係国は時代遅れの冷戦思考を捨て、集団による対抗という誤った手法を改め、インド太平洋地域の平和と安定のために建設的な役割を果たすべきだ」とクアッドを批判しているが、時代遅れの侵略を企てているのはどちらだろうか。実際に尖閣、台湾、南シナ海、インド国境と、多方面の安全保障を脅かしているではないか。
報道官は「米国の覇権を守るもの」だと述べているが、こういう考えが浅ましい。結果的には米国の覇権を守るものに繋がるのかもしれないが、目的はあくまでも中国の好き勝手からインド太平洋を守ることだ。中国が自分勝手な行動を改めさえすればクアッドすら必要なかったのだ。クアッドは「中国を封じ込める」というよりは「中国共産党を封じ込める」といった方が正しいのかもしれない。