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習近平主席が「海外関連の軍事活動に関する法治作業の加速」を指示 「戦争準備」か?「国防」か? 習主席の真意は如何に?




ツイッターのトレンドに「戦争準備」とあったので見てみたら、読売新聞が「習近平国家主席が「海外関連の軍事活動に関する法治作業の加速」を指示した。中国軍を海外に派遣して活動させる根拠法の整備を進める意向とみられる」と報じていた。

新華社通信によると、中国軍トップの 習近平シージンピン 中央軍事委員会主席(国家主席)は7日、全国人民代表大会(全人代=国会)の軍と武装警察の分科会に出席し、「海外関連の軍事活動に関する法治作業の加速」を指示した。具体的な内容は不明だが、中国軍を海外に派遣して活動させる根拠法の整備を進める意向とみられる。

習氏は2012年に中央軍事委主席に就任して以降、軍内の汚職摘発を徹底的に進めてきた。7日の分科会でもこうした取り組みを「法に基づく軍の統治の実践で重大な進展があった」と評価した上で、「国防と軍隊建設の法治化の水準を高める必要がある」と述べ、今後も軍の引き締めを図っていく方針を示した。緊迫する国際情勢を念頭に、「全軍が戦争準備をしっかり進め、各種の突発状況に適時かつ有効に対処し、国家の安全と安定を維持する必要がある」とも指示した。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20220308-OYT1T50178/

読売新聞は「新華社通信」の報道をもとにして報じたようだが、ネット上では「戦争準備は誤訳」「読売しか報じていない」と言うコメントもあったが、時事通信社も同じく報じていて、こちらは「国営中央テレビが伝えた」としてあった。

中国の習近平国家主席(中央軍事委員会主席)は7日、全国人民代表大会(全人代)の軍分科会に出席し、「海外関連の軍事法治活動の強化」を指示した。国営中央テレビが伝えた。習氏が指示した活動の具体的な内容は不明だが、海外派兵に関連した法整備を求めたとみられる。
習氏は「法に基づく軍隊統治は党の新時代の強軍目標実現に向けた必然的な要求だ」と強調。「戦争の準備をしっかり行う」ことも指示し、「各種の突発状況を適時、効果的に処理し、国家の安全と安定を維持しなければならない」と訴えた。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2022030701098&g=int

読売新聞は「全軍が戦争準備をしっかり進め」時事通信は「戦争の準備をしっかり行う」とあり、いずれも習主席が戦争の準備を指示したとしている。1社だけの報道なら飛ばし記事の疑いもあったのだが2社の報道で、しかもソース元がそれぞれ別となれば信ぴょう性が高まってくる。

事実の報道としたらパラリンピック開催中にこんなことを指示する習主席のセンスを疑う。

しかし、記事を見る限りではロシアによるウクライナ侵攻を見て「国防の準備をしっかり行う」とも受け取れる。そういう指示ならば理解できる。日本もそうすべきだ。しかし、「戦争準備」と本当に指示したというのなら、中国の「戦争の準備」とは侵略の準備以外に考えられない。「戦争の準備」は誤訳であってほしい。

気になるので原文を見てみよう。

习近平最后强调,全军要抓紧抓实备战打仗工作,协助地方做好维护社会大局稳定工作,及时有效处置各种突发情况,保持国家安全稳定,完成好党和人民赋予的各项任务。

http://www.gov.cn/xinwen/2022-03/07/content_5677717.htm

私は中国語が解らないのでGoogle翻訳に頼ってみると「習近平は最終的に、軍全体が実際の戦争の準備と戦いに細心の注意を払い、地方自治体が全体的な社会的安定を維持するのを支援し、タイムリーかつ効果的な方法でさまざまな緊急事態に対処し、国家の安全と安定を維持し、さまざまな党と人々によって割り当てられたタスク。」と翻訳された。

「全军要抓紧抓实备战打仗工作」=「軍全体が実際の戦争準備に細心の注意を払う必要がある」ということなので、この部分を切り取れば確かに戦争準備と受け取れる。しかし、全体を見れば国防にも受け取れる。だが、中国が戦争準備を示唆するのは今回が初めてではない。これまでも何回も言っている。2020年10月の中国共産党の第19期中央委員会第5回総会でも「戦争に備える」と表現された。これまでも「中国が戦争の準備を始めた」「中国戦争の準備か」と幾度も報じられている。だとすると、今回も軍を鼓舞するためのものなのか?ただ、今回はロシアのウクライナ侵攻と重なったためタイムリーすぎて世間の注目を集めたのだろう。しかし、それはそれとして日本は危機感を持つべきだ。なにせ習主席はプーチン大統領と同じく何をしでかすかわからないからだ。

自民党の細野豪志議員は習主席の指示が何を意味するか注視が必要と訴える。

習主席がどんな意図で発言したのか、細野議員が言うように注視していかなければならない。細野議員にはぜひ政府に進言していただきたい。特に外務省に!!!

日本維新の会の石井苗子議員は以下のように投稿。

「中国がロシアと呼応して、動き出しました」は少々過剰反応とも思えるが、国会議員が強く警戒することには賛同する。ぜひ、全議員に訴えて強い警戒心を共有してほしい。







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