共産・志位委員長「(国民民主は)選挙協力の対象にならないと考えている」 玉木氏もそのつもりです
共産党の志位委員長が、衆参で令和4年度の予算案に賛成した国民民主党との選挙協力を行わない考えを示した。
共産党の志位和夫委員長は24日の記者会見で、党として夏の参院選に向けて国民民主党との選挙協力を行わない考えを示した。「選挙協力の対象にならないと考えている。(国民民主は)令和4年度予算に賛成したわけだから立場としては与党だ」と述べた。
立憲民主党は国民民主党に対して共産党と同じ理由で国会での立憲民主党の持つ質疑時間を国民民主党に分け与えないように馬淵国対委員長が指示を出した。しかし、参院選では協力を呼び掛けるといった矛盾した姿勢を見せていた。
志位氏はこうした立憲民主党の定まらない姿勢に不快感を示す。
共産党の志位委員長は、立憲民主党が、新年度予算に賛成した国民民主党と、夏の参議院選挙に向けた候補者調整を続けていることについて、不快感を示しました。
立憲民主党と共産党は、夏の参議院選挙に向けた候補者調整を始めましたが、新年度予算に賛成した国民民主党との関係をめぐり、共産党は「協力の対象にはならない」としているのに対し、立憲民主党は実務者レベルでの調整を続けています。
これについて、共産党の志位委員長は記者会見で「立憲民主党も『国民民主党は、もはや野党とは言えない』と批判していた。その立場も踏まえて判断していただきたい」と述べ、不快感を示しました。
では、国民民主党はどうなのか。昨年11月4日、玉木代表は、連合の芳野会長と会談し、共産党とは安全保障などの基本政策が異なり一線を画すべきだという認識で一致していた。
24日の産経新聞のインタビューでも玉木氏は、参院選での野党候補一本化調整について、立憲民主党が基本政策が異なる共産党との関係を明確にしない限り、応じない意向を示したという。
国民民主党の玉木雄一郎代表は24日までに産経新聞のインタビューに応じ、夏の参院選の改選1人区をめぐり立憲民主党が呼びかけている野党候補一本化の調整について、立民が基本政策が異なる共産党との関係を明確にしない限り、応じない意向を示した。
玉木氏は「立民と共産が候補を一本化する場合、政策協定など一定の約束をするはずだ。われわれも調整に加わればその約束をのむことが条件になるが、それはできない」と説明。現時点で調整に応じるのは「なかなか難しい」と述べた。
共産党が絡んでくれば調整には応じず、共産党が除外されれば調整を検討するというのが玉木氏の考えのようだ。だから志位氏が国民民主党との選挙協力を行わないというのは取り越し苦労だ。国民民主党が共産党との選挙協力を考えていないのだから。
こうなると板挟みで苦しいのが立憲民主党の泉代表だ。
このままだと、立民、共産、社民、れいわでの選挙協力となりそうだが、れいわ新選組の山本代表は「1人区の調整を、という話があったが、まだセレモニー的な話で具体的なものは言葉も交わしていない状況。単独でやるというつもりで準備を進めていく」「与党側に対峙(たいじ)するというのならば、国会内での徹底的な戦いというものが前提にないと。選挙の時だけ、というのは話にならない」と語っていた。(参考)
今の立憲民主党では野党をまとめられないという空気が漂っている。