バイデン大統領「プーチン大統領を権力にとどめておくわけにはいかない」「長い戦いに立ち向かうため、結束しなければならない」
米バイデン大統領は訪問先のポーランドで演説を行い、ウクライナに進行中のプーチン大統領を痛烈に批判。「プーチン大統領を権力にとどめておくわけにはいかない」と、プーチン大統領を引きずりおろすと述べたうえで「長い戦いに立ち向かうため、結束しなければならない」と、制裁の継続を訴えた。
アメリカのバイデン大統領は、ウクライナ情勢をめぐり23日からヨーロッパを訪問し、連日、首脳会談を行ってきた。
停戦への糸口は見つかったのか、FNNワシントン支局・藤田水美支局長の解説。
バイデン大統領は、外遊の締めくくりとして、ウクライナから避難してきた人などを前に演説を行い、「プーチン大統領を権力にとどめておくわけにはいかない」と痛烈に非難した。
バイデン大統領「この男(プーチン大統領)を権力にとどめておくわけにはいかない」、「長い戦いに立ち向かうため、結束しなければならない」
バイデン大統領は、およそ30カ国もの首脳と会談を行い、ロシアをめぐり結束を示すことができたと強調。
ロシアへのエネルギー依存が高いヨーロッパ諸国を「脱ロシア」に踏み切らせたことも、大きな成果と言える。
ただ、脱ロシアには5年かかる計画で、停戦に向けてすぐに結果を期待できるわけではない。
一方、ウクライナでは市民の犠牲が増えていて、待ったなしの状況と言えるが、アメリカの政府高官は、「ロシアには直接関わりたくない」と話し、ロシアが膠着(こうちゃく)状態の戦況に音を上げるのを待っているようにも見える。
また、ある政府関係者は、アメリカもロシアも「結局はノープラン」だと話していて、今後、偶発的な衝突が起きる可能性が十分にあると懸念を示している。
プーチン大統領を権力の座から引きずり下ろすとまで言ったバイデン大統領だが、暴走を止める秘策は結局なく、停戦への道筋が見えないまま帰国することになる。
バイデン大統領は力強いメッセージを発信したと思っているのだろうが、ホワイトハウスは火消しに走る。
米ホワイトハウス当局者は演説後、バイデン氏の発言に関して記者団に「隣国やその地域でプーチンが権力を行使することは容認されるべきではないという意味だ」と述べ、政権交代や体制転換に言及したものではないと釈明した。
引用元 バイデン氏、プーチン氏は「権力から引け」 米当局者、体制転換は否定
朝日新聞によると、ホワイトハウスは軌道修正したものの、ロシアは反発しているようだ。
【速報中】バイデン氏「この男が権力にとどまり続けてはいけない」https://t.co/jwMp6kdQLM
バイデン米大統領がロシアのプーチン大統領について「権力の座にとどまり続けてはいけない」と発言。
ホワイトハウス当局者は直後に軌道修正したものの、ロシア側は反発しています。 pic.twitter.com/kXdRITJD2d— 朝日新聞デジタル (@asahicom) March 26, 2022
今月16日、バイデン大統領はプーチン大統領を「戦争犯罪人」と呼んだことでロシアから猛反発があったばかりだ。
バイデン大統領の発言は「その通り」と同調したいとは思うが、大統領の発言としてはいかがなものだろうか。ロシアをいたずらに挑発して、紛争の激化を煽るような結果になりかねない。