G7、ロシアのルーブル建て要求を拒否で一致 ドイツ・ハーベック経済・気候保護相は「一方的で、明確な契約違反だ」
ロシアのプーチン大統領が「非友好国」と見なす国に輸出する天然ガスについての代金の支払いをルーブル建てで求める方針を示したことに対して、G7は拒否することで一致した。
ドイツのハーベック経済・気候保護相は「一方的で、明確な契約違反だ」とロシアの要求を批判した。
先進7カ国(G7)のエネルギー相は28日、オンラインで緊急会合を開き、ロシアが要求している同国通貨ルーブル建てでの天然ガス代金の支払いを拒否することで一致した。
G7議長国ドイツが明らかにした。
ロシアのプーチン大統領は、日本や欧米などの「非友好国」に対し、天然ガス代金の支払いをルーブル建てに限定する方針を示していた。
会合後に記者会見したドイツのハーベック経済・気候保護相は、プーチン氏の要求は「一方的で、明確な契約違反だ」と強調。ロシアから天然ガスを輸入する企業に、ルーブルでの支払い指示に応じないよう呼び掛けた。
毎日新聞は「経済制裁逃れ」を強調して報じた。記事によると日本には現時点でルーブル払いは求められてはいないが、今後の影響は不明だという。
会合はドイツの呼びかけで緊急で開かれた。ロシア企業との天然ガス供給契約の多くは米ドルやユーロ建てで支払う契約で、一方的な支払い手段の変更は契約違反であり、経済制裁逃れだとの判断で一致した。
経済産業省によると、7カ国のなかで、日本を含めて現時点でルーブル払いを求められたケースは確認されていないという。プーチン氏の指示は国営のガスプロムのみが対象とみられ、極東サハリンで同社と日本の大手商社などとの合弁企業から間接的に天然ガスを購入している日本企業への影響は不明。仮にロシア側がルーブル払いを強要し、日本側が拒絶すれば供給途絶につながる懸念もある。
日本だけがルーブル建てを要求されないと思わない方がいいだろう。
ソニーフィナンシャルグループ、シニアエコノミストの渡辺浩志氏は次のように分析。
経済評論家の門倉貴史氏は次のようにコメント。
ロシアから天然ガスを輸入する欧州企業がルーブル建ての支払いを拒否することで天然ガスの供給が止まるよりも前にデフォルトが発生し、ロシア経済が立ちゆかなくなる可能性が高い。