防衛力の抜本的な強化へ!!今年度予算、防衛費は過去最大を記録!!
衆議院通過、そして成立までスムーズに進んだ今年度予算。その今年度予算で過去最大の規模になった予算が防衛費だ。
岸田総理、そして岸防衛相は、緊迫の度合いを増す安全保障環境を前に、必要な防衛力の強化を表明している。
北朝鮮のミサイル発射や覇権主義的な動きをやめることをしない中国、その中国と連携を強めるロシアを前にすれば防衛力を強化するのは時代の要請だ。
左派政党を中心に我国の周辺環境を楽観視している論調もあるが、岸田政権には我国の安全保障に資する防衛力を備えてもらいたい。
過去最大を記録した防衛費!!
3月下旬に107兆円余りの令和4年度予算が自民党、公明党、そして国民民主党などの賛成多数によって成立した。
岸田総理が初めて編成した新年度予算。その成立時期としては戦後4番目の早い時期での成立になった。その予算だが、注目すべき費目がある。
それが防衛費だ。
新年度・令和4年度予算は、一般会計の総額が過去最大の107兆5964億円となっています。
歳出全体の3分の1を占める「社会保障費」は、今年度の当初予算より4393億円増えて、過去最大の36兆2735億円となりました。
また、「防衛費」は、今年度より542億円増えて、こちらも過去最大の5兆3687億円です。
過去に発行した国債の償還や利払いにあてる「国債費」は5808億円増えて、過去最大の24兆3393億円です。
(出典 防衛省・自衛隊)
昨年度も当初予算、そして補正予算を合わせれば、過去最大規模を記録していた防衛費。当初予算から過去最大規模になった。
この過去最大の規模になった背景には、必要な防衛力の強化を岸田総理と岸防衛相が目指していることが背景にある。
その岸防衛相は、防衛費について興味深い考え方を示している。
岸防衛相、NATOの防衛費基準に言及!!
過去最大になった防衛費だが、防衛費の基準についてNATOの防衛費基準には言及している。岸防衛相はこのNATOの防衛費基準について「意味がある」と語っている。
岸信夫防衛相は5日の記者会見で、北大西洋条約機構(NATO)が防衛支出の指標として加盟国に適用する対GDP比2%について、「指標として一定の意味がある」との考えを示した。政府は防衛支出の指標としての対GDP比の位置付けについては明確にしていない。
NATOは安全保障関連経費を含めた独自基準を適用しており、加盟国は対GDP比2%以上の達成で合意している。岸氏は「NATOという民主主義国家の集まりが安保環境を維持するために各国の経済力に応じた相応の国防費を支出しているという点で、GDP比は指標として一定の意味がある」と述べた。
その上で岸氏は「防衛省としては現下の安保環境に対応できるように防衛力を抜本的に強化できるよう必要な予算をしっかりと確保していきたい」とした。
(出典 防衛省・自衛隊公式TWITTER)
岸防衛相が言及したNATOの基準。我国はGDPの1%を目安にしてきた。単純に2倍ということになるが、いきなり倍増することは現実的に難しい。
だが、民主主義国の集まりであるNATOの防衛費基準は、我国も注目に値する指標であることは間違いない。
安全保障環境が変わった中で、今までの基準を貫くことに合理性があるのか。岸田総理、岸防衛相には、今の安全保障に適した防衛力を備えてもらいたい。