共同通信、無風状態の国会と進む改憲議論に「野党はこれでいいの?」⇒スムーズな国会と進む改憲議論は国民にとって「これでいいのだ」
経済安全保障推進法案が7日、衆院本会議で採決され、賛成多数で可決し、衆参両院の憲法審査会の議論も進んでいる。我々国民としては国会が進んでよい傾向と思うのだが、野党の抵抗がほぼないことに共同通信はご不満らしい。
共同通信は「これでいいの?「静かな国会」で進む経済安保・改憲論議 迫る参院選、瀬戸際の立憲民主党」と報じ、今の国会を「無風」と表し、「このままでいいのだろうか」と訴えた。
静かな通常国会が続く。夏に参院選が行われる年なのに、与野党が激しい論戦を交わす場面が見られない。今国会の目玉である経済安全保障推進法案は7日の衆院本会議で、立憲民主党も賛成して通過した。国会の力学の変化は、参院選後の本格政権を見据える岸田文雄首相にとってプラス材料になる。野党はこのままでいいのだろうか。
▽立民も法案に賛成した
今国会の「無風」ぶりを象徴しているのは、岸田政権が最重要法案の一つに位置付ける経済安保推進法案の審議と、衆参両院の憲法審査会の議論だ。いずれも「すいすいと進んでいる」(自民党関係者)のだ。これまでの経緯からすれば考えられない展開だ。
安倍政権時代の2015年、集団的自衛権行使を限定的に容認する安全保障関連法案が審議された時は、与野党が全面対決となった。野党陣営は「立憲主義の否定だ」と厳しく批判し、後に共産党を含む野党共闘の原点にもなった。
中略
▽「2、3年で発議あり得る」
風景が様変わりしたと言えば、憲法審査会もそうだ。衆院は毎週、参院は隔週ごとの開催となり、衆院では自民党が党憲法改正4項目に掲げる「緊急事態」をテーマに議論が進む。枝野幸男氏が立民を率いた4年間に目立った進展がなかったのとは大違いだ。
新型コロナウイルスの感染拡大やロシアによるウクライナ侵攻が重なり、自民党側の「必要不可欠な議論」との主張は説得力を増す。野党筆頭理事を務める立民の奥野総一郎氏が周囲に「止めるのは難しい」と話すように、審議は自民党ペースだ。
コロナやウクライナ情勢を重ねれば、早々に決めなければいけないことが多くあったという事ではないだろうか。また、日本維新の会と国民民主党が是々非々路線で国会に臨んで、立憲民主党も政策提案型の野党を目指すとしているため、国会環境が変化し、これまでの脱線が目立たなくなったのと、記事の引用外では「なぜ、国会の様相はここまで変わったのか。岸田首相の朝令暮改とも取れる「聞く力」による柔軟対応で、野党が機先を制されたということもあるだろう」とあるように、(朝令暮改を加えるところが共同通信らしい)野党が攻撃しづらい戦略をとることで、野党の批判をかわし、結果的に国会がスムーズに進んでいる。
立憲民主党の奮起を促しているようだが、今の立憲民主党として何か定まっているところがあるのだろうか?国会戦略や参院選でどうしたいのかがわからない状態が続き、支持者からも愛想をつかされかけている始末だ。
「これでいいのだろうか」と、共同通信は今の国会が面白くないようだが、国会がスムーズに進み、憲法改正議論が定期的に行われていることは、多くの国民にとっては「これでいいのだ」。