外務省は「繁忙」に対応できない??→同じことは他の省庁でも起きていますよ!!厚生労働省や自衛隊は、どうなるの???
我国随一、やる気が感じられないように思える省庁の外務省。珍しく、外務省の働き方をフォローするような報道があった。
何とウクライナ情勢によって業務が急増し、パンク寸前だというのだ。
しかし、だ。どの省庁も業務の急増という局面に直面したことがあるはずだ。新型コロナに対応した厚生労働省が良い例だ。
外務省の中にはもちろん、懸命に国益の為に働いている人がいることは知っているが、幹部連中の見通しの甘さには呆れるばかりだ。
岸田政権には、働き方改革も含めて、この省庁の解体的な改革を行ってもらいたい。
ウクライナ情勢で多忙の外務省??
外務省の機能不全が「働き方」の観点からも明らかになった。産経新聞の報道による外務省は、ウクライナ情勢で業務が激増しており、幹部からも同様の声があがっている。
ロシアのウクライナ侵攻が外務省の「働き方改革」に影を落としている。ただでさえ時差のある外国とのやり取りで「不夜城」となる役所だが、ウクライナ侵攻に伴う経済制裁や邦人保護などで業務が急増した。省内では海外の大使館から職員を呼び戻すなど苦しい対応を迫られている。
(中略)
ウクライナ侵攻以降、外務省職員は激務が続き、特にロシアやウクライナを担当する欧州局の業務は膨大に上る。宇山秀樹欧州局長は3月8日の参院外交防衛委員会で「不眠不休でやっております!」と強調した。
(出典 外務省フェイスブック)
この報道についてはツッコミどころがいくつかある。
本当にそんなに忙しいのだろうか?邦人は殆ど避難が終わっている。難民の問題は、むしろ法改正等々忙しいのは法務省だ。海外との調整もそれほど忙しいわけではないだろう。結局米国にお伺い立てて、言われた通りにしているだけだ。
そして特に問題の1つは幹部の発言だ。「不眠不休でやっております!」とは一昔前なら称賛されたことなのかもしれないが、そうでなければ対応できない時点で問題なのだ。これでは、現場の外務官僚がかわいそうだ。
もちろん、諸外国との時差の関係もあるのだろうが、あまり褒められた対応ではない。そしてもう1つが邦人保護についてだ。
完璧に邦人保護等の業務をこなしているならまだしも、つい先日には、外務省の呆れる対応が明らかになっている。
ウクライナのリビウで避難生活を送っている40代の日本人女性は、日本大使館から、こう言われたといいます。
リビウで避難生活・日本人女性:「『乗ることはできるんでしょうか?』と聞きましたら、『日本に避難したいウクライナ人用であって、日本国籍を持っている人は対象ではない』と言われました」
(出典 首相官邸)
邦人保護も完璧に出来ていない。このことは多忙だからといって許されることではない。
外務省は業務が急増すれば、テキトーな仕事をしても許される省庁なのだろうか??
さらにだ、先日、ロシアが日本海でミサイル発射訓練をした際にも、外務省が採った行動は、驚愕なものだった。
外務省は、ロシアによるウクライナへの侵略を、日本を含めた国際社会が繰り返し厳しく非難している中で、北東アジアの緊張を高める行動は控えるべきだとして14日夕方、東京のロシア大使館に電話で懸念を伝えました。
何と抗議の手段は、ガルージン駐日ロシア大使を呼ぶでもなければ、書面で抗議するでもない。まさかの電話だ。しかもモスクワの大使が行動したわけでもなく、モスクワに電話したのではなく、駐日ロシア大使館だ。ロシアが怖いのか?それともすでに闇雲な制裁で、ロシア政府に対するチャンネルさえない可能性すらある。
こうした外務省の対応を見れば、業務急増が問題というより、より深刻な本質的問題を抱えているように思える。つまり、だ。外務省は常に省エネでやっているのだ。そして根本的な能力の欠如だ。
業務急増で業務が回らなくなるなら、いっそのこと出来る外交官とそれ以外で分ける等の大胆な改革が必要なのではないか。
そして外務省の元事務次官が局長を務めている国家安全保障局も存在感が全くない。今回の業務過多報道を契機に、外務省と国家安全保障局を使えるレベルにする為に改革してもらいたい。そうしなければ、国益を守ろうとしている有能な外交官が気の毒だ。そしてもっとも気の毒なのは、我々国民だ。