安倍元総理、北朝鮮のミサイルに反撃するための「反撃力」や「打撃力」が必要「日本も一緒に行けるという状況をつくっていく」
安倍晋三元総理が講演で北朝鮮のミサイルに反撃するための「反撃力」や「打撃力」が必要だと述べていた。
安倍氏は北朝鮮のミサイルが日本に着弾した場合、同盟国の米国に報復を要請すると同時に、米国任せにするのではなく日本も行動に出れるようにすることが必要と訴えた。
安倍元首相は17日、福島県内の講演で、北朝鮮のミサイル攻撃に反撃するための「反撃力」や「打撃力」が必要だと強調した。
安倍元首相「『敵基地攻撃(能力)』、『反撃力』、あるいは『打撃力』と言ってもいいが、これを持たなければいけない。北朝鮮が日本にミサイルを撃って、着弾した。アメリカに報復してくださいと頼む。そのときには、日本も一緒に行けるという状況をつくっていく」
安倍氏は、反撃するための能力と法的正当性の整備を訴えた。
自民党は、岸田首相も主張してきた「敵基地攻撃能力」について、その名称を変えたうえで保有するよう政府に求める方針で、安倍氏の発言は、これを念頭に置いたもの。
安倍氏は防衛費増額について語った際にも「自国の防衛に努力しない国のために、命をかけてくれる国はどこにもない」と述べていた。(参考)
今回の発言と共通している。自国防衛を他国任せにしてはいけないと述べている。その通りだ。日本が日本を守り抜くという姿勢を見せないでどうして他国が命を懸けて戦ってくれるだろうか。
だから自衛隊や防衛費増額が必要なのだ。共産党の志位和夫代表は「いま来たら、自衛隊を活用します」などと言っていた。発言には賛同できないが、ウクライナ情勢を見て現実的な考えが持てるようになってきたのだと思う。
FNN・産経合同世論調査では、防衛費について「増やすべき」が57%、改憲して「緊急事態条項」を設けるが「賛成」72.4%だった。国民もウクライナ情勢を見て危機感を感じているのだと思う。立憲民主党の議員は「便乗だ」と非難していたが、決して便乗ではない。逆に、今、国防を見直さなくていつ見直すのか。
今後安全保障面において友好国を中心に連携強化はますます外交上の最重要課題になってくる。その時に自衛隊の存在が宙ぶらりんで日本の防衛意識が薄いと他国が思えばどうなるだろうか。安倍氏は長年総理大臣として海外と接してきたから、「日本も戦う」と思わせることがいかに重要かを理解しているのだろう。