韓国、「検察庁法改正案」を強行可決 検察の捜査権剥奪で政権交代後の「報復捜査」をかわす狙いか
退任までわずかとなった文政権がとんでもない法案を可決させた。
韓国大統領は検察の捜査によって退任後に逮捕、起訴されているパターンもあり、文政権は政権交代後の捜査を交わすのが狙いとみられている。
韓国国会(定数300)は30日、検察の捜査権の大部分を剥奪する法案の一つ「検察庁法改正案」を可決した。過半数の議席を持つ文在寅政権の革新系与党「共に民主党」が採決を強行。政府も近く法改正を閣議決定する見通しだ。反発した保守系最大野党「国民の力」の議員は参加せず議場の外で抗議を続けた。
改正法案は、与党が検察改革の総仕上げと位置付けている。検事総長出身で国民の力の尹錫悦次期大統領が5月10日に就任するのを前に、強大な捜査権を持つ検察の力をそぎ、政権交代後の「報復捜査」をかわす狙いがあるとみられている。
韓国では、朴槿恵(パク・クネ)前大統領ら歴代大統領が退任後、検察に逮捕・起訴されるなどしてきた。
法案は、検察の捜査権を汚職事件などに限定するもので、政権交代後の捜査を避ける狙いがあるとみられ、野党側は、「現政権への捜査を防ぐための法改正」と反発している。
はっきりいって、こんなことをすれば「私は真っ黒です」と自白しているようなものだ。この法案可決は三権分立を否定するもので、自称とはいえ先進国が聞いてあきれる。韓国を「法治国家」ではなく「情治国家」と呼ぶ人がいるが、こんなことがまかり通るのなら「無法(者)国家」と言っていいだろう。
時の政権がこのような重要なことを簡単に可決できるのなら、逆に言えば政権が変わったら簡単にひっくり返されることもあり得るのでは?韓国国会は当分の間はねじれ状態が続くと思うので、簡単にはひっくり返すことは無理だと思うが。もしかして、その間の時間稼ぎも視野に入れているのだろうか。