共産・小池氏「9条破壊を許さない」⇒BSフジでは「憲法9条があれば攻めてこないなんて思っていない」「憲法9条さえ守っていれば平和が訪れるなんて言ってない」と発言
5月3日は憲法記念日。1947年(昭和22年)5月3日に日本国憲法が施行されたことを記念して、1948年(昭和23年)に祝日として公布・施行された。
日本共産党の小池晃書記局長が「今年の憲法記念日は、ロシアのウクライナ侵略に対して、世界が厳しい批判の声をあげ、戦争か平和かが問われる中で迎えた」としたうえで、「9条破壊を許さない」と訴えた。
今年の憲法記念日は、ロシアのウクライナ侵略に対して、世界が厳しい批判の声をあげ、戦争か平和かが問われる中で迎えた。日本共産党は、ロシアの野蛮な侵略を断固糾弾し、「国連憲章を守れ」の一点で世界が団結することをよびかける。この危機に乗じて、改憲勢力が「9条で平和が守れるか」などとの大合唱を行っていることは重大である。「軍事対軍事」の悪循環こそ、平和に逆行し、国民の生命と安全を危険にさらすことになる。戦争を起こさせないために、9条を生かした外交に力を尽くし、平和な東アジアをつくることこそ政治の責任である。9条破壊を許さないために、平和を希求する広範な方々とともに力を合わせる決意である。
このときとばかりに、日本を「戦争する国」につくりかえる動きが露骨になっている。自公政権や維新の会などは、「敵基地攻撃能力」などと叫び、自民党は「反撃能力」の名で、「敵基地」にとどまらず、「指揮統制機能等」まで攻撃する能力の保有と、5年以内に軍事費をGDP2%以上にする大軍拡を提言した。「敵基地攻撃」は、集団的自衛権を容認した安保法制のもとで、日本が攻撃されていなくても自衛隊が米軍の相手国中枢に攻め込むもので、相手国からの猛反撃を呼び込む全面戦争への道となる。「専守防衛」を投げ捨て、自衛隊を変質させ、大手を振って「戦争する国」に変える、この道を推進するための9条改憲に断固として反対する。
日本共産党は、9条を生かして、ASEAN(東南アジア諸国連合)との連携を強化しながら東アジアを平和の地域にしていくという「外交ビジョン」を提案している。ASEANは、東南アジア友好協力条約(TAC)を締結し、あらゆる問題を平和的な話し合いで解決する枠組みを粘り強くつくってきた。そして、日本、米国、中国、ロシアなども参加する東アジアサミットを平和の枠組みとして強化し、東アジア規模での友好協力条約を展望するという大構想を示している。これは、既存の枠組みを活用し、発展させるという実現可能な道である。軍事同盟のように外部に仮想敵をつくる排他的アプローチでなく、包括的なアプローチで、東アジアを平和と協力の地域にしていく外交が日本政府に求められている。
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BSフジLIVE「プライムニュース」で自民党の小野寺五典元防衛相に迫られていた小池氏。こんな発言をしていた。
小野寺議員「野党は、憲法9条さえ守っていれば安心だ。核兵器禁止条約も日本が入れば、どの国も核兵器を放棄して安心だ。と、ずっと言ってきた。」
小池議員「憲法9条があれば攻めて来ないなんて言ってない。憲法9条さえ守っていれば平和が訪れるなんて言ってない!」えーっ‼️言ってませんでした⁉️😩 pic.twitter.com/Ue1zOrrvWq
— ami (@AmiPiratesSub) April 26, 2022
動画では小池氏は「憲法9条があれば攻めてこないなんて思っていない」「憲法9条さえ守っていれば平和が訪れるなんて言ってない」と述べている。つまり、9条が戦争抑止にはならないことは小池氏も理解しているのだ。
同番組ではこんなやり取りもあった。
新美有加キャスター:
共産党の安全保障政策について。志位委員長が2020年の党の綱領改定を踏まえて出版した『新・綱領教室』の下巻によれば、自衛隊の解消について3段階で進めるとしている。まず安保法制の廃止、集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回、軍縮に転じる。次に日米安保条約が廃棄され、米軍との従属的な関係の解消など。そして、国民の合意で憲法9条の完全実施、共産党のいう自衛隊の解消に取り組む。小野寺さんはどうお聞きに。小野寺五典 自民党安全保障調査会長 元防衛相:
一番喜ぶのは中国やロシア、北朝鮮も。日米の安全保障条約も自衛隊もなくなって、日本が丸腰になる。今のウクライナを見て、それで日本が平和な国として維持できると思えるか? 理解に苦しむ内容。小池晃 日本共産党書記局長:
国民の圧倒的多数が合意しなければできない話。日米安保条約が必要だという意見が多数の今の世論の下ではできるわけがない。日本が攻撃される可能性が残っている段階では、国民は自衛隊をなくそうなんて思わない。そういう段階で自衛隊をなくすと考えていない。小野寺五典 自民党安全保障調査会長 元防衛相:
ずっと自衛隊は憲法違反の組織だと言っていながら、自衛隊が必要だから残すと。つまり共産党は、憲法違反を認める政党だと言った。憲法には国会議員の憲法擁護義務があるが、憲法を守ることすら否定した。共産党は護憲政党ではなく違憲政党じゃないですか。小池晃 日本共産党書記局長:
全く違う。憲法9条の条文に照らせば、自衛隊を持っていることは憲法違反に間違いない。小野寺五典 自民党安全保障調査会長 元防衛相(左)、小池晃 日本共産党書記局長(右)
小野寺五典 自民党安全保障調査会長 元防衛相:
その憲法違反の自衛隊をいざという時に使うと言っている。「自衛隊は憲法違反だから、いざというときにも私たちはあてにしません」と言うならまだわかる。だが、大変なときだけ自衛隊を活用すると。ご都合主義だ。小池晃 日本共産党書記局長:
そんなことはない。我々の立場は一貫していて、憲法9条を守ることと国民の命を守ることの両立を考えれば、憲法に基づく段階的な解消という措置をとるということ。小野寺五典 自民党安全保障調査会長 元防衛相:
だったら、自衛隊を合憲だと認めていただきたい。小池晃 日本共産党書記局長:
認められるわけがない。
自衛隊が解消されれば各国と結んでいる安全保障関係が解消されかねない。そうなれば、まさに日本が丸裸になることを小池氏は理解しているのだろうか?それこそ中国、ロシア、北朝鮮の思うつぼだ。
9条の精神を持ち続けることは確かに大切だ。だが、現状、中露北の脅威に備えることはもっと重要だ。だから自民党は「我々からは攻撃はしないが、攻撃したら反撃しますよ」と提言しているのをなぜ理解できないのだろうか。9条の改正についても、共産党などが自衛隊を違憲組織などというから必要になったのだ。自衛組織を持たない国と対等な安全保障関係を築けるはずがない。
また、小池氏は「軍事対軍事の悪循環こそ、平和に逆行」と述べているが、まったく理解していない。以前も指摘したが、中露北は日本が軍事力を高めなくても軍事力増強はやめないだろう。軍事力のおいては日本など見ておらず、アメリカを対象にしているからだ。そして、現在、世界平和が保たれているのが各国の軍事力と安全保障環境によって成り立っていることをウクライナ侵攻で証明されたではないか。小池氏は「お花畑と言われるがいばらの道だ」と述べていたが、そこを理解しないからお花畑と言われるのだ。