東京都の太陽光発電パネルの設置義務化、都議が緊急アンケートを行ったところ「95%が反対」
東京都の有識者検討会は、一戸建て住宅を含む新築建物に太陽光発電のパネルの設置を義務付けるよう提言する答申案をまとめた。都はパブリックコメントなどを経て関係条例の改正案をまとめ、2022年度中の成立を目指すという。
地球温暖化につながる温室効果ガスの排出削減に向け、東京都の有識者検討会は11日、一戸建て住宅を含む新築建物に太陽光発電のパネルの設置を義務付けるよう提言する答申案をまとめた。二酸化炭素を出さない電気自動車などゼロエミッション車(ZEV)の充電設備の設置義務化も求めた。月内に正式に取りまとめる。都はパブリックコメントなどを経て関係条例の改正案をまとめ、2022年度中の成立を目指す。
ネット上では「太陽光はデメリットの方がデカイ」「これは阻止しないと、将来大変な事になります」「将来的に廃棄物が増える」「東京で家を買えない」といった声があがった。
これに対し上田令子都議が「太陽光パネル設置義務化緊急アンケート」をとったところ、6.2万人がアンケートに協力し、そのうちの95%が反対だったとツイッターで明かした。
【アンケート終了御礼】
ご協力ありがとうございましたm(_ _)m
お陰様で6.2万名もの皆様にご協力賜り95%が反対という結果となりました❣️
この現実を小池知事と都議会は厳粛に受け止めねばなりませんし、そうさせるべく動いて参りますので引き続き応援よろしくお願いします📣#太陽光パネル義務化反対 https://t.co/qEzoqrvQ15— 上田令子(東京都議/自由を守る会代表) (@uedareiko) May 19, 2022
マスコミは「中小規模の建物では、建物の購入者ではなく、大手住宅メーカー約50社に設置義務を課す」と報じていて、一見住宅メーカーが設置すると思わせているが、これが落とし穴。
答申案によると、一戸建てを含む延べ床面積2000平方メートル未満の中小規模の建物では、建物の購入者ではなく、大手住宅メーカー約50社(中小規模の建物供給量が都内で年間2万平方メートル以上)に設置義務を課す。
住宅メーカーにあるのはあくまでも設置義務で、購入時に設置価格を上乗せされれば負担するのは購入者だ。
「オトナンサー」が東京都環境局の担当者に話を聞くと、次のような回答があったという。
Q.太陽光パネルの設置にかかる費用は、住宅の購入者が負担することになるのでしょうか。それとも、事業者が負担するのでしょうか。また、老朽化した太陽光パネルを廃棄したり、取り換えたりする場合はどうでしょうか。
担当者「住宅メーカーなどの事業者が、太陽光パネルの本体費用などを住宅価格に上乗せして販売するケースが多いと考えられるので、実質的に住宅購入者が費用を負担することになります。また、太陽光パネルの廃棄や交換にかかる費用も、基本的に住宅購入者の負担となります。
ただし、『太陽光パネルの本体費用は、当社が負担します』といったサービスを提供する事業者が出た場合、住宅購入者が負担する費用は、契約先の事業者によって異なることになると思います」
Q.では、太陽光パネルの設置義務化が正式に始まった場合、都が事業者や住宅購入者に対して補助金を支給する予定はあるのでしょうか。
担当者「設置義務化に伴い、事業者や住宅購入者に補助金を支給するかどうかは、現時点では分かりません。ちなみに、本年度は、太陽光パネルの設置に関する助成制度を設けており、住宅所有者や事業者向けの補助金などを準備しているところです」
基本的に設置も廃棄も購入者が負担するという。しかも、補助金をどうするかも不明だという。こんな状況で設置義務の話だけ進めて2022年度中の成立を目指すそうだ。都民を馬鹿にし過ぎと思いませんか?さらにバカにしているのがこれだ。
Q.太陽光パネルの設置義務化について、ネット上では「台風や地震で壊れないか心配」「将来的に廃棄物が増える」といった意見があります。太陽光パネルを設置することで、災害などによる破損や事故、火災が発生するリスクはないのでしょうか。
担当者「『どの程度の風で、太陽光パネルが吹き飛んでしまうのか』『どのようなときに事故が起きるのか』といったデータは持ち合わせていないので、設置によるリスクについては、こちらでお答えすることができません。太陽光パネルの詳細は、メーカーに問い合わせてください。
ただ、太陽光パネルの設置義務化の表明後、『台風などの災害時や火事のときに大丈夫なのか?』『リサイクルはどうする?』などの声を多く頂いているのは事実です。そこで、太陽光発電の関係団体と連携しながら、太陽光パネルの導入方法や、安全な管理方法などについて、都民に啓発していく予定です。
廃棄物の件ですが、太陽光パネルの製品寿命は20年から30年と言われており、また、太陽光パネルが住宅に設置されるようになったのは2011年以降なので、太陽光パネルの大量廃棄は、2031年以降に起きると予想しています。そのときに備えて、都の担当部署が、太陽光パネルのリサイクル手法などについて検討を進めています」
Q.太陽光パネルの設置後、災害による破損や事故、火災が発生した場合はどのように対処すればよいのでしょうか。
担当者「基本的に、メーカーが10年以上の保証期間を定めているケースが多いので、故障などが発生した場合、まずはメーカーに問い合わせた方がよいでしょう」
つまり、なにかあったも都は対応しないのでメーカーに聞けということだ。最終処分も何も決めておらず、壊れだすのは先の話だからそれまでに決めればいいという。これでは都議のアンケートで95%の人が反対するのも無理はない。