【プーチン大統領「何の問題もない」と言ってたが】ロシア、フィンランドへの天然ガス供給停止へ NATО加盟申請への報復か
フィンランド国営ガス会社ガスムがロシアからの天然ガスの供給が止まると発表した。ロシア側から通告を受けたという。
フィンランドは北大西洋条約機構(NATO)への加盟を申請しており、ロシアの報復措置の可能性が指摘されている。
フィンランド国営ガス会社ガスムは20日、ロシアからの天然ガスの供給が21日朝に止まると明らかにした。
「(ロシアの)ガスプロム・エクスポートは5月20日午後にガスムに、契約に基づくフィンランドへの天然ガス供給が5月21日0400GMTに停止すると通知した」とした。
「こうした状況への準備をしてきた。ガス輸送ネットワークが寸断しなければ、今後数カ月、全顧客にガスを供給できる見通し」とし、代替調達先からガスを確保し国内の顧客に供給を継続すると説明した。
プーチン大統領は16日、スウェーデンとフィンランドのNATО加盟について、ロシアは何の問題もないとしたうえで、軍事インフラの拡大があった場合は対抗措置を誘発するだろうと述べてた。だが、言っていることとやっていることが滅茶苦茶だ。
それよりもフィンランドの用意周到さには目を見張る。フィンランドはウクライナ情勢を見据え、ロシアのガスパイプラインからの依存脱却に向け動いていた。(参考)それが今回の報復措置に対して有効な対処が取れる結果となった。
気になるのが「今後数カ月、全顧客にガスを供給できる見通し」とあるが、その先はどうするのか。もっとも、ロシア側にも痛みが伴う報復措置なので、長期化すればロシアにもそれ相応のダメージがある。