
名古屋市、判決不服で控訴 河村市長「いくら裁判所に命じられてもそんなことできません」「最高裁までやる」
「あいちトリエンナーレ2019」の実行委員会が名古屋市に訴えの全額を支払うよう求めた訴訟で、名古屋市は名古屋地裁の判決を不服として控訴した。
河村たかし名古屋市長は「いくら裁判所に命じられてもそんなことできません。市民の皆さんの意思に僕は著しく反すると思う」とコメントした。
あいちトリエンナーレの負担金を巡る裁判で、名古屋地裁が、市に全額の支払いを命じましたが、市はこれを不服として控訴しました。
(あいちトリエンナーレ負担金支払いを命じた一審判決を不服とし控訴 河村市長「いくら裁判所に命じられても払えない」)「いくら裁判所に命じられてもそんなことできません。市民の皆さんの意思に僕は著しく反すると(思う)」(河村たかし・名古屋市長)
愛知県や名古屋市などが共催した『あいちトリエンナーレ』では、慰安婦を象徴する少女像などの作品を展示しました。
名古屋市の河村市長は「公共事業としてふさわしくない作品が展示された」などとして、負担金の一部、およそ3400万円の支払いを拒否し、実行委員会が支払いを求めていました。
名古屋地裁は、市に対し、訴えの全額の支払いを命じましたが、名古屋市はこれを不服として控訴しました。
河村市長は怒りをツイッターに投稿「とんでもにゃあ。日本を普通に愛する市民国民を踏みつぶす地裁判決」とコメント。
とんでもにゃあ。日本を普通に愛する市民国民を踏みつぶす地裁判決。
トリエンナーレ負担金訴訟の判決 今日(5月30日午後5時前)控訴しました。名古屋地裁の判決では あいちトリエンナーレは「公共事業ではない」と判決書に書いてありました。しかし 「補助金」ではありません。— 河村 たかし(本人) (@kawamura758) May 30, 2022
「主催者」が負担する公金=「負担金」が使われているのに どうして「公共事業ではない」と言えるのか。愛知県が 「愛知県が主催者だ」と補助金申請書に書いて 国から補助金をもらっているのに なぜ裁判所は「公共事業ではない」と言えるのか。天皇陛下の肖像写真を冒瀆するような展示、慰安婦像、
— 河村 たかし(本人) (@kawamura758) May 30, 2022
(愚かな日本人の墓などと)旧日本軍をからかうような展示 こんな反日の展示に 名古屋市民の税金を 使っていいのか? こんな反日の展示に 名古屋市民の税金を使ってはならないと市長が判断したことが 「軽々しい」ことなのか? 名古屋市検証委員会の多数意見が「軽々しい」判断なのか?
— 河村 たかし(本人) (@kawamura758) May 30, 2022
裁判所は 「芸術」の問題と「公金の使い途」の問題を履き違えとりゃせんか。 「鑑賞者に不快感や嫌悪感を生じさせるものもやむをえない」(名古屋市地裁判決)といわれるが 裁判所は「『反日』に公金を出せ」と言うのか。
画像の文章もぜひ 読んでちょう pic.twitter.com/iylozt9B5y
— 河村 たかし(本人) (@kawamura758) May 30, 2022
一方、大村秀章愛知県知事は判決は「誠に妥当な判決だと考えております」とコメントし、名古屋市に負担金の支払いを速やかに行うよう求めていた。
誠に妥当な判決だと考えております。判決文も拝見いたしましたが、(名古屋市長の)河村(たかし)氏の主張はことごとく退けられておりました。(判決文には)「独自の見解であって採用することができない」という言葉が何度も出て、ちょっと印象的ではありました。確かに河村氏の独自の見解ということなんだろうと思っております。名古屋市には判決で認められた負担金の支払いを速やかに行っていただきたい。
SNS上では、「河村市長と名古屋市を支持致します」「河村市長、応援致します」「反日展示に公金支出は間違っとる」「この件に関しては河村市長を支持する」といった意見の一方で、「この訴訟は河村市長の個人負担でやるべきでは」「とんでもない市長」「ガタガタ言ってないで、さっさと払え」などといった意見もあがっていた。
河村たかし市長は一審判決を「本質は公金支出の適否にあるとの視点が欠落している」「ハラスメントと感じる作品に税金を使うのは適切なのか」と持論を展開し批判。「間違っとる時は闘っていかないかん。最高裁までやる」と語ったっていた。(参考)
決着がつくまでまだ時間がかかりそうだ。