ブリンケン米国務長官「香港や新疆、チベットでの中国の残虐行為や人権侵害の責任についてもはっきりと意見を述べ、追及し続ける」
米国務省が2日、世界の信教の自由に関する年次報告書を公表。中国政府が新疆ウイグル自治区でウイグル族などのイスラム教徒少数民族に対して行っている「ジェノサイド(集団殺害)と人道に対する罪」について非難した。
米国務省は2日、世界の信教の自由に関する年次報告書を公表し、中国・新疆ウイグル自治区でのイスラム教徒の強制収容や、香港民主派を支持するカトリック教会関係者の取り締まりなど宗教上の少数派に対する中国政策を非難した。
続く3日には、ブリンケン米国務長官が天安門事件に合わせて「香港や新疆、チベットでの中国の残虐行為や人権侵害の責任についてもはっきりと意見を述べ、追及し続ける」と声明を発表した。
ブリンケン米国務長官は3日、民主化運動を武力弾圧した天安門事件から4日で33年となるのに合わせて声明を発表し「中国軍の残虐な襲撃によって突然抗議が終わった」と改めて非難した。「香港や新疆、チベットでの中国の残虐行為や人権侵害の責任についてもはっきりと意見を述べ、追及し続ける」と表明した。
声明は「天安門事件の日の記憶をもみ消そうとする中国、香港当局が香港で事件の犠牲者追悼集会を禁じる中、民主主義や自由を懸けた闘いが続いている」と指摘。民主化運動に参加し「人権と基本的自由のために立ち上がった人々のことを毎年称賛し、思い出す」と強調した。
日本でも、自民党の佐藤正久外交部会会長が「中国共産党による人権侵害が続いている。国際社会が連帯して釈放・改善を求めるべきだ」と指摘した。
佐藤氏は、英BBCなどが報じたウイグル族らの「強制収容所」に関する中国当局の内部資料について「中国共産党による人権侵害が続いている。国際社会が連帯して釈放・改善を求めるべきだ」と指摘。阿古氏は、ミチェル・バチェレ国連人権高等弁務官の訪中について「今回、まったく調査できなかったことを国際社会は批判し、圧力をかけるべきだ」と主張した。
ウイグル族らの「強制収容所」「強制労働」に関する件は、われわれ日本人にも他人事ではない。中国製の綿や太陽光パネルの主要部材が強制労働によって生産され、日本に渡ってきているといわれている。
日本人こそもっと関心を持つべきなのに、肝心のマスコミが腫れものを触るがのごとくこの件には触れない。非常に残念だ。国会でも、新疆ウイグル自治区などでの人権侵害を念頭においた非難決議が行われたことなど知らない人が多いだろう。