立憲民主が岸田内閣と細田衆院議長の不信任決議案を単独で提出 西村幹事長「ご理解とご賛同いただけるようにご協力をお願いする」⇒維新の会「政治的な茶番劇に近い」国民民主「会期末の年中行事。国民の理解が得られないのでは」
立憲民主党が、単独で岸田内閣不信任決議案と細田博之衆院議長への不信任決議案を衆院に提出した。
立憲民主党の西村智奈美幹事長は、提出後に他の野党に説明を行い、賛同を求めるというが、日本維新の会と国民民主党は反対に回るようだ。
立憲民主党は8日、岸田内閣に対する不信任決議案と、細田博之衆院議長への不信任決議案を会派単独で衆院に提出した。両不信任案は9日午後の衆院本会議で採決されるが、与党はいずれも否決する方針で、日本維新の会も立民に同調せず、反対を表明し、野党の対応は割れた。参院選(22日公示、7月10日投開票が有力)を目前に野党間の結束の乱れが、さらに鮮明となった。
立民の西村智奈美幹事長は提出後の会見で、他党との共同提出に至らなかったことについて「提出した後で、ていねいに他党のみなさんにご理解とご賛同いただけるようにご協力をお願いする」とした。共産党は採決で賛成に回る見込みだが、15日の会期末を前に野党間の立ち位置の違いや、温度差は広がるばかりだ。
両不信任決議案の対応について協議した日本維新の会は反対の立場を明らかにした。馬場伸幸共同代表は「会期末になれば不信任決議案を出す。夏になれば盆踊りをする、というようなことを繰り返している。国民からもまったく評価されていない。茶番劇にお付き合いする必要はない」などと一蹴した。
国民民主党は9日に対応を決定するが、玉木雄一郎代表は岸田内閣に対する不信任案への賛同には否定的で反対に回るものとみられている。野党は立民、共産、社民が賛成に回るが、維新は反対、国民も反対する可能性が高く、真っ二つに割れそうだ。
日本維新の会の藤田文武幹事長は「政治的な茶番劇に近い」と、恒例となっている不信任決議案をには賛同しない様子。
日本維新の会の藤田文武幹事長は8日、立憲民主党などが提出するとしている岸田内閣と、細田博之衆院議長の不信任決議案について私見と前置きした上で「政治的には、いつも会期末に行われている。わが党は政治的な茶番劇に近いというスタンスでやってきた」と同調しない可能性を示唆した。「岸田内閣を全面的に肯定するつもりはないが、手段としては慎重に考えるべき」などとした。
国民民主党の玉木雄一郎代表は「会期末の年中行事。国民の理解が得られないのでは」と語る。
細田氏については、すでに直接注意したとして、それでも不信任案を出すことについては「少し違和感」。内閣不信任案については「会期末の年中行事のような形で出すことには、なかなか国民の理解が得られないのでは」などと述べた。
自民党の高木毅国対委員長は、岸田内閣も細田議長も「不信任には当たらない」と語る。
自民党の高木毅国対委員長は9日午前、立憲民主党が8日に提出した岸田内閣不信任決議案と細田博之衆院議長への不信任決議案に関し「岸田内閣はしっかりと物価高対策をやっているし、丁寧な政権運営をしている。不信任には当たらない。議長に関しては国会運営に何ら瑕疵(かし)はなく、全く不信任に当たらない」と述べた。
岸田文雄総理は「衆院においてしかるべきご判断がなされると考えている」と述べた。
岸田文雄首相は9日、立憲民主党が提出した内閣不信任決議案について「衆院においてしかるべきご判断がなされると考えている」と述べた。首相官邸で記者団に語った。
今の支持率なら解散総選挙をすれば立憲民主党の方がやばいのでは?とも思ったが、否決して波風を立てないようだ。
今回の不信任決議案でよかったことと言えば、野党間の隔たりがより鮮明になったことではないだろうか。立憲民主党は共産社民れいわと結束を固めればそれでいいのではないだろうか。