麻生副総裁、「一票の格差」の是正めぐり、例として「地域割り代表で参議院、人口割り代表で衆議院を」
自民党の麻生太郎副総裁が、18日に新潟市内の講演で、「一票の格差」を是正するため、衆院小選挙区を15都県で「10増10減」することについて持論を展開した。
その中で特に注目に値するのが「地域割り代表で参議院、人口割り代表で衆議院」というコメントだ。
■自民党・麻生太郎副総裁(発言録)
(「一票の格差」を是正するため、衆院小選挙区を15都県で「10増10減」することについて)全部、人数割りで(議席を配分)するからああいうことになる。憲法にそう書いてあるからしょうがないんだと。
このまま行くと、どんどん東京は増える。残念ながら地方はどんどん減る。憲法の前提を考え、(人口比ではなく地域ごとに議席を配分する)「地域割り」も考えようや。国境らへんに人が住んでいるから(他国が)入ってこない、地域を守ってくれている人たちがいる。その1票は地域を代表している1票であり、極めて値打ちが違うんじゃないの。
したがって、地域割り代表で参議院、人口割り代表で衆議院を。例えば米国の上院議員は(州全体を選挙区とし、2人が選ばれる)地域割り、下院議員は(州の人口にもとづいて配分される)人口割りだ。考え方は色々ある。
日本という国は、東西南北色々あり、北海道から沖縄まで田植えの時期も2カ月半くらい違う。地域に色々な人がいるがその人たちの意見も、人口割りでやったらどんどん減っていく。
この憲法の話は、日本の安全保障を守るための話ばかりに集中するのではなく、それ以外のことにも色々と目を向けるべきだ。(18日、新潟市内の講演で)
この意見にはネット上でも賛否が割れている。実際に一票の格差を守るのも重要だし、地方を支える国会議員が減るのも大きな問題だ。どっちの意見ももっともなので、非常に難しい問題だ。しかし、麻生氏は重要なヒントを示している。麻生氏は例として「地域割り代表で参議院、人口割り代表で衆議院を。例えば米国の上院議員は(州全体を選挙区とし、2人が選ばれる)地域割り、下院議員は(州の人口にもとづいて配分される)人口割りだ。考え方は色々ある」と述べている。以前、どなたかは思い出せないが、これを主張した著名人がいたのを思い出した。その時もいい考えだと感じた。
検討に値すると思うので、ぜひ議論していただきたい。