「節電を行った家庭にポイントを与える制度」が話題⇒最優先は電力の安定供給。原子力規制委員会の理解が得られるよう働きかけるべき
政府が検討している「節電を行った家庭にポイントを与える制度」が話題となっている。
節電を行った家庭にポイントを与える制度について、木原官房副長官は、参加する家庭に2,000円相当のポイントを支給したうえで、さらに節電を行った場合は、ポイントの上乗せを検討していることを明らかにした。
木原官房副長官「節電プログラムにご参加いただく家庭に、2,000円相当のポイントの支給を開始。(家庭や事業者が)もう一段の節電をいただいた場合に、電力会社の節電ポイントに国がさらに上乗せする」
さらに木原副長官は、「こうした措置を通じて、実質的に電気代負担を軽減することを目指していきたい」と強調した。
一方、開始時期については、「準備が整い次第、速やかに進めていきたい」と述べるにとどめた。
悪いこととは思わないが、それは電力会社でもできることでだと思うのだが。政府が最優先ですべきことは電力の安定供給だ。
そのために原子力発電の早期再稼働が望まれている。
岸田総理も「原発については安全性を前提とした再稼働。これはしっかり進めていかなければならない」と述べていたが、一向に進んでいる気配がない。
ネックになっているのは原子力規制委員会。自民党の電力安定供給推進議員連盟が速やかな原発再稼働を求めても規制委員会は頑なに特別措置は行わない。
自民党の電力安定供給推進議員連盟が原子力発電所の速やかな再稼働を求める緊急決議を松野官房長官に提出したことに関連し、原子力規制委員会の 更田豊志委員長は16日の定例会見で「安全に妥協は許されない」と述べ、特別な措置は取らない意向を示した。
同議員連盟は15日、ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格の高騰を受け、決議で「停止中の原子力発電所の安全を確保しつつ緊急的に稼働させ、国民生活を守る必要がある」などと要請した。
再稼働させるには原子力規制委員会が首を縦に振らなければ無理?
原子力発電所の再稼働の判断権者を巡る意見
◆野田総理大臣
[9月21日記者会見]
○(原発再稼働の判断については総理が行うのか、規制委員会が行うのか?)
・ 再稼働については、原子力規制委員会で安全基準をしっかりまとめた上で、それに基づいて判断をする。これがルールになっている。
・ それに政治が介入をして何かを言うということは、独立性を損なってしまう。
・ 再稼働するかどうか、安全な基準を作った中で、これは規制委員会が主導的な役割を果たす。
政策アナリストの石川和男氏は次のように訴える。
「安全に妥協は許されない」のは当然だが、だからと言って、既設原子力発電所では、原子力規制委員会・規制庁の新規制基準適合審査中でも、既設原子炉での発電再開は可能。
『発電しているから危険、停止ているから安全』ではない。
まさか、それを知らないわけないよな…https://t.co/MB8K9g6CKr
— 石川和男(政策アナリスト) (@kazuo_ishikawa) March 17, 2022
政府は、何としても原子力規制委員会の理解を得るように働きかけねばならない。苦肉の策かもしれないが、国民にお願いするよりも規制委員会にお願いするべきだ。