「学術会議 軍民「両用」の研究容認」と報じられるも 「何を今更感もあるが、やっとだ」
日本学術会議が、軍事と民生双方で活用できる「デュアルユース(両用)」の先端科学技術研究について、軍事に無関係な研究と「単純に二分することはもはや困難」とし、事実上容認する見解をまとめたと報じられた。
学術会議は2020年、菅義偉前総理が新会員候補者のうち6人の任命を拒否したことで大きな話題となり、その存在とあり方が国民の関心となった。
国内の科学者の代表機関である日本学術会議(梶田隆章会長)は、軍事と民生双方で活用できる「デュアルユース(両用)」の先端科学技術研究について、軍事に無関係な研究と「単純に二分することはもはや困難」とし、事実上容認する見解をまとめた。学術会議は軍事目的の研究に一貫して反対する立場だが、安全保障に絡む研究の推進が重要視される中、踏み込んだ考え方を示した形だ。
梶田会長が、小林科学技術相にあてた25日付の書面で見解を示した。
見解では、「科学技術を(軍事への)潜在的な転用可能性をもって峻別(しゅんべつ)し、その扱いを一律に判断することは現実的ではない」と指摘。研究の進展に応じて、研究成果の公開と安全保障面の配慮のバランスを慎重に考慮するなど、研究者や大学などの研究機関が研究の進め方を適切に管理することを求めた。
学術会議はこれまで、科学者が戦争に関与した反省などから、1950年と67年にそれぞれ「軍事目的の科学研究を行わない」などと表明。2017年にも防衛装備庁の研究制度に懸念を示す声明を発表した。
ただ、科学技術の急激な進歩により、軍事と民生の区別をつけるのは難しくなっている。例えば、宇宙分野の技術は軍事的に有用である一方、通信や防災分野でも欠かせない。ワクチン開発も生物兵器の技術につながる面がある。そのため、学術会議の慎重な姿勢が「イノベーション(技術革新)を妨げている」などの指摘もあった。
政策研究大学院大の隅蔵康一教授(科学技術政策)は「多くの可能性につながる研究を規制するのは、科学の発展にプラスにならない。そのため、今回の見解は現実的な判断だと思う」と話す。
自民党の佐藤正久議員は「何を今更感もあるが、やっとだ」とツイート。
【何を今更感もあるが、やっとだ。ただ各大学等の現場までどうやったら徹底するのかは不透明。反自衛隊の学長や理事長の元では厳しい現状継続も→学術会議、軍民「両用」技術の研究を容認…「単純に二分するのはもはや困難」】 https://t.co/qdeVk9OFuH
— 佐藤正久 (@SatoMasahisa) July 26, 2022
他にも次のような意見があがっている。
こんなことが今ごろニュースになる学術会議は、今や学術を妨害しているだけ。歴史的使命は終えたので、解散すべきだ。 https://t.co/mfqsWF7wKC
— 池田信夫 (@ikedanob) July 27, 2022
ようやく学術会議が普通の組織になりつつある。菅さんのおかげだ。学術会議の共産党支配に歯止め。
光が当たって闇が消えたのだ学術会議、軍民「両用」技術の研究を容認…「単純に二分するのはもはや困難」 https://t.co/d54llMoY9M
— 石井孝明(Ishii Takaaki) (@ishiitakaaki) July 27, 2022
全くそのとおり。研究者の自由人権、国民の幸福、国益、それらを無視し、軍民区別出来ない現状でも学術会議が大学等を統制するこれまでの横暴な中華思想を正当化しようという声明と受け取れる。 https://t.co/JbDcuy00fi
— 佐々木真人 (@TruemanSasaki) July 26, 2022
日本学術会議が軍事と民生双方で活用できるデュアルユースの先端科学技術研究を“単純に二分する事はもはや困難”と事実上容認へ。だが軍事転用可能な中国での研究に協力してきた同会が今さら態度を変えても国民は納得しない。一銭たりともこの会に税金が投入されるのは反対する https://t.co/KECOabla7U
— 門田隆将 (@KadotaRyusho) July 27, 2022
日本学術会議が軍事技術を認めたかの報道があったが、経済安全保障の観点を聞いた小林大臣への回答を見ると、日本学術会議が技術を守る努力などする気がないとわかる。日本学術会議側が日本の技術を中国から本気でも守る気がないのなら、解体するしかないと思う。https://t.co/dRO1DXrPUd
— Tsukasa Shirakawa(白川司) (@lingualandjp) July 26, 2022
「(軍民両用の先端科学技術について)単純に二分は困難」という見解は、1967年声明の「軍事目的のための科学研究を行わない」からの大転換。ただし、これまで日本学術会議が軍事研究を徹底して敵視してきたことを考えると本当に予算に反映されるかは確認が必要だ。 https://t.co/HQFezzGi2C
— 細野豪志 (@hosono_54) July 26, 2022