中国ミサイル5発が日本のEEZに落下⇒外務省は電話で中国大使に抗議?なぜ呼び出さない? そして日中外相会談は中止へ
中国が台湾周辺にミサイル9発を発射し、そのうち5発が日本のEEZ内に落下したものと推測されると発表された。
1 .中国は、本日15時頃から16時過ぎにかけて9発の弾道ミサイルを発射した模様です。
そのうち5発が我が国の排他的経済水域(EEZ)内に落下したものと推定されます。https://t.co/GIqSsRacBr pic.twitter.com/I2Nb4V6knG— 防衛省・自衛隊 (@ModJapan_jp) August 4, 2022
岸防衛相は「我が国の安全保障及び国民の安全にも関わる重大な問題として強く非難するとともに、この非常に威圧的な行動に対し抗議する。」と、述べた。
中国が少なくとも9発の弾道ミサイルを発射。うち5発は波照間島南西、日本のEEZ内に落下と推定。1発は与那国島北北西、2発は台湾南西、1発は台湾北西に設定された訓練海域へ。
我が国の安全保障及び国民の安全にも関わる重大な問題として強く非難するとともに、この非常に威圧的な行動に対し抗議する。— 岸 信夫 (@KishiNobuo) August 4, 2022
これを受けて外務省の森健良事務次官は、中国の駐日大使と電話会談を行い、強く抗議するとともに「軍事訓練の即刻中止を求める」と申し入れた。
森氏は孔氏との電話会談で、中国軍のミサイル発射について「EEZを含むわが国近海に落下したことは、わが国の安全保障、国民の安全にかかわる重大な問題だ」と非難した。さらに「中国の行動は地域および国際社会の平和と安定に深刻な影響を与えるものだ」と抗議した。
演習は台湾を取り囲む6つの空・海域で7日昼まで実施。中国人民解放軍で台湾方面を管轄する東部戦区は4日、同戦区のロケット軍の部隊が台湾東方の海域に向けミサイルを発射し、全て目標に命中したと発表した。また、陸軍部隊が台湾海峡で長距離の実弾射撃訓練を行ったことも明らかにした。
今回の演習をめぐり、中国メディアは「台湾封鎖」と強調した。ペロシ米下院議長の訪台に伴う報復措置として台湾への威圧を強めている。
東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国外相は4日の声明で、米中関係緊迫を受け「予測不可能な結果」につながる恐れに懸念を表明。当事者に自制を求めた。
中国の欧州連合(EU)代表部は、先進7カ国(G7)外相が3日に中国の軍事演習に懸念を示した声明に対する報道官談話で「中国の主権や領土保全を侵犯するいかなる行為にも中国人は必ず倍返しする」と強調した。
なぜ電話で済ますのだろうか。大使を呼び出して抗議すべきなのに、なぜしないのか?たまには「よくやった」という姿を見せてほしい。そして、林外相には王毅外相に直接文句を言ってほしかったが、予定されていた日中外相会談は、中国側が中止を申し入れてきた。先進7カ国(G7)外相が共同声明で「中国を不当に非難」したためだと説明されている(参考)。ペロシ米下院議長の訪台が影響しているのは明らかで、軍事演習とミサイルについて、日本から直接文句を言われたくなかったことは目に見えている。林外相がせっかく配慮してペロシ議長の訪台について言及しなかったのに。
今回の中国のミサイルは、防衛省の画像を見てわかる通り、台湾を囲むように発射されている。しかし、日本のEEZ内に落下したということは、「台湾の有事は日本の有事」という安倍元総理の見識は正しかった。